新たな人類社会を作り上げるに必要な制度改革 その1
このところの世界における動きを見て痛切に感じることがある。それは現行のあらゆる社会制度が経年劣化を呈していること。
今回は、「金融制度」について取り上げる。
現行の金融制度はアメリカ主導のアメリカによるアメリカのための制度である。これを否定する金融関係者は皆無であろう。もし異論があればご遠慮無く指摘願いたい。
現行の金融制度の中核をなすものが通貨制度である。通貨は自国通貨(日本であれば「円」)を発行できる国と、発行できない国に分かれる。自国通貨を発行できる国は世界的にも国家としてある程度以上の社会制度・経済制度が確立され安定的に運用されていることが必須である。現在自国通貨を発行できる国は「アメリカ(ドル)・日本(円)・イギリス(ポンド)・中国(元)・etc」と少ない。
そんな中、通貨制度を牛耳っているのがいわずもがなアメリカである。IMF(国際通貨基金)は世界の貿易が円滑に執り行われるように、為替・etcを監視し相場に問題変動をきたした場合、介入し安定化させる役割を目的とする。これもアメリカ主導でアメリカの都合次第の動きを見せている。世界の殆どの国々はこれに加盟しており、IMFの監視(管理)下にある。日本からもIMF総裁(日本銀行すなわち財務省から)が排出されている。これはある意味IMFに絶対的な忠誠を誓っているとも言える。緊縮財政・PBバランスにこだわっている原因が垣間見れる。
IMFは第二次世界大戦直後に本格稼働を開始し、世界経済の安定的発展に寄与してきたが、ここにも経年劣化の波は明らかに押し寄せている。アメリカ主導色が強くなりすぎている。人類社会が次なるステージに移行しようとしている中.足かせになっている。この制度にもパラダイムシフトが必要だ。
【通貨制度における必要なパラダイムシフト】
1.通貨のパラダイムシフト:紙幣・硬貨 →電子通貨 2.アメリカ主導 →中立第三国によるコントロール 3.国際決済における基軸通貨米ドル →4.公共基軸電子通貨 5.etc
これらのパラダイムシフトが適切に実行され公共基軸電子通貨により貿易が行われることによる世界経済の安定と発展がなされるべきである。