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茨城県北の協力隊たちの活動現場⑦ 自身の拠点を整備しながら、地域と関わる「PROJECT E」たち

県北地域で活動する隊員たちの様子をテーマごとに紹介する本シリーズ。
茨城県では、地域外からの新しい視点で、県北地域の地域資源の活用につながるビジネスなどに取り組む人材を支援、地域活性化に寄与することを目指す「KENPOKU PROJECT E(県北起業型地域おこし協力隊)」を採用しています。
今回は、令和5年3月現在、全17名の「KENPOKU PROJECT E」から、自身の拠点を整備しながら、地域と関わる2名の隊員を紹介します。

「KENPOKU PROJECT E」の詳細については、茨城県のサイトより

お客様同士が繋がり交流できる、宿泊施設のオープンを目指して

「将来的には、リモートワークする方々が、宿泊をしながら仕事ができるようなスペースを提供したいです」と笑顔で語るのは、菅野光博(すがの・みつひろ)さん。
空き家を改修し、宿泊業ができる場所を探して地方を巡る中で、2021年3月に茨城県を訪問。県内で偶然にも良い空き家を見つけたことがきっかけで、茨城県への移住と起業の準備を進めていました。その中で、KENPOKU PROJECT Eの制度を知り、Eとして活動を開始。

現在は、常陸太田市にある、築150年以上の古民家の宿「荒蒔邸」を活用し、宿泊施設としてリニューアルオープンできるよう、準備を進めているそう。まずは、一部の宿泊スペースからでも提供したいと、2023年5月のプレオープンを目指し、整備しています。

プレオープンの準備で忙しい中でも、地域おこし協力隊の仲間が主催するイベントや地域のイベントにも積極的に顔を出し、交流する菅野さん。
自身の宿泊施設が軌道に乗る頃には、宿泊業という枠を超えて、IT系やクリエイターの方々が集まり、お客様同士が交流・情報交換しあえるような場所を目指しているそうです。

菅野さんの最新情報は、Twitterで発信中

自然農業体験、映画祭、空き家活用。3つの”場”が生み出す、新たな地域コミュニティ

約2年前、偶然にも常陸大宮市で古民家を見つけ、東京都と茨城県の2拠点生活を始めたINORI(いのり)さん。自然農業体験イベントをしながら、空き家活用を模索していたところ、KENPOKU PROJECT Eの制度を知り、Eとして参画しました。

現在は、リトリートやデュアルライフ、半農半Xなどの体験の場として、地元の方と都心部の方を繋ぐ「自然農業体験イベント」、地域の古典芸能(お囃子)や枝もの文化(花いけバトル)のパフォーマンス、市民とアーティストが一緒に新たな芸術アートを表現し、多様なまちづくりを目指す「ジャパンワールド映画祭・芸術祭」、ワークショップやイベント、マルシェなどのコミュニティの場づくりを目指す「空き家活用」の3つを主な活動としています。

これらの活動に共通するのは、古くから続く伝統や歴史を受け継ぎながらも、INORIさんが持つ多様な視点から生まれる、新たな地域コミュニティの創出。
3つの活動の今後について、教育旅行やサマーキャンプの受け入れ、子どもと親の交流の場となる森の幼稚園といったような自然農業体験イベントの規模の拡大とシステム化、”共に作る芸術アート”をテーマに映画祭から芸術祭への発展、空き家をカフェやコワーキングスペースなどシェアできるサードプレイスとして広げていくことを考えているそうです。

INORIさんの自然農園「WISH HOUSE」については、こちらから
映画祭の最新情報はこちらから

拠点は新たな交流の場

自身の拠点を整備しながら、積極的に地域と関わる2人の隊員。2人の拠点は、これから地域や外部との交流の場となっていくことでしょう。
これからも2人の活動にご注目ください。そして、これを読んで、2人の活動に興味がある、一緒に何かやってみたいと思った方は、それぞれのSNSやHP、あるいは「ネットワークKENPOKU(茨城県北地域おこし協力隊マネジメント)」までお問い合わせください。

(執筆:谷部文香)