小説クリスマス・キャロルに学ぶ人が変わる流れ。過去・現在・未来の順が大事?

こんばんは、トモネコです。

気分的には冬至を迎えたばかりという感じなのですが、
次はクリスマスと、なんだか時間の流れが早くて慌ただしいですね!

今回の内容ですが、
チャールズ・ディケンズの
小説「クリスマス・キャロル」について、
少し書いてみたいと思います。

10代の頃に読んで、印象に残った作品です。

チャールズ・ディケンズについて

まず最初に、チャールズ・ディケンズについて、少しだけ。

ディケンズの代表作は、
クリスマス・キャロルの他に、
「オリバー・ツイスト」「デイビッド・コパフィールド」などがあります。

他にもあり、かなり昔の人なのですが、
結構たくさんの作品の名が残っているというのはすごいですよね。

ディケンズは、子どもが主人公の作品を書いたことから、
ある脚本家の方は「少年漫画の源流」的な存在だと言っていました。

私はブログで漫画について記事を
たくさん投稿してきたくらい漫画好きなので、
よりディケンズに惹かれます。

きっと私の読者さんたちも、
興味を持たれるのではないかと思い、
本題とは直接関係ないですが、
このことを紹介させてもらいました。

クリスマス・キャロルのお話の概要

クリスマスキャロルの主人公は、
スクルージという年輩の男性です。

自分の商会を経営するビジネスオーナーで、
お金を稼ぐことを非常に重要視しています。

ボブという従業員を雇っていますが、
クリスマスに休みを取りたいと申し出たボブに対し、
スクルージは不機嫌になります。

甥のフレッドがクリスマスパーティに誘いにやってきても、
断ってしまいます。

スクルージはお金を稼ぐことに懸命にならない人たちを
怠け者だと毛嫌いし価値がないと考えており、
クリスマスに浮かれる世間の風潮を快く思っていません。

そんなスクルージのところに、
商会の経営を一緒に行っていた
亡き仕事仲間のマーレイの幽霊がやってきます。

マーレイはお金儲けを最優先する
価値観を共有した同士でしたが、
そのような価値観のために、
死後は罪を罰せられて不自由になっていました。

マーレイはスクルージに警告するとともに、
やがて精霊がやってくることを伝えます。

3人の精霊、過去・現在・未来の精霊たちがやってきて、
スクルージは、それぞれの時間(過去・現在・未来)のビジョンを見ることになります。

こうしてクリスマスの当日を迎えた
スクルージには、大きな変化が起きていました。

スクルージの心に変化が起きたプロセス

スクルージは、金の亡者のようだった
あり方を変えて、他人に対して親切で、
特にクリスマスを大切するようになりました。

どうして、どのようにして、
そんなにも変わることができたのか、
そこを考えることで、
私たち自身が自分のあり方を変える際の
ヒントにできるのではないか、という気がします。

変化は、次のようなプロセスで起こりました。

  • 亡き友人による警告

  • 自身の過去を振り返る

  • 現在の状況を理解する

  • 最悪の未来について知る

勤勉にお金を稼ぐという、
自分にとっては美徳でしかないことを
続けていった結果、
死後に罪を罰せられることになると、
親しい友人からスクルージは知らされます。

ここは、信頼している者から、
今の自分の方向性が正しくないということを
知らされた、という風に、抽象化できます。

このままでまずならば、
何かをしなければ、という気に
ならざるを得なかったわけですね。

次に、過去の精霊により、
自分の過去を振り返ることになりました。

ここではスクルージは、
現在の自分になったのはどうしてだったのか、
すでに忘れて生きているような過去を、
思い出しています。

そこでは、普段の他人に対して不親切だったり、
自分自身の内面を深く見つめないあり方では
一時的になくなっていて、
見せられた過去の場面においてかつて感じた感情を
わりと素直に認めていたように思います。

そうした変化の兆しが起きた後に、
現在のビジョンを見せられました。

現在の自分から見えている世界ではなく、
見えていない、知らないこと、
例えば、ボブの息子のティムが身体が弱いことも知ります。

これは、自分の価値観にとらわれるあまり、
その価値観の軸上にはないことについては、
見ること、想像することもしていなかった、
非常に視野が狭い状態からの脱却を意味すると言えそうです。

ここまでで、自分がとらわれている
価値観から自由になれる準備ができつつあります。

最後に、未来の精霊がやってきて、
スクルージに未来を見せます。

すでに、金の亡者ではなく、
人の心を取り戻しているスクルージにとっては、
この未来のビジョンは、非常にショッキングなものでした。

自分なら助けられたかも知れない命が助からず、
自身も誰からも顧みられることのない最期となる。

それはまさに最悪の未来というべきものでした。

こうした一連の体験を経た後のスクルージは、
人が変わったように親切で明るくなりましたが、
ここまでの急な変化が起きたのは、
最悪の未来を避けようと決心したことによるものでしょう。

一連の流れをまとめると、
まず信頼できるものからの忠告を得て、
今の自分のあり方は過去に何があった結果であるのかを知り、
現在の自分の置かれた状況を客観的に把握して、
変わらなければ迎えてしまうであろう最悪の未来を、
回避しようと決意する、という感じになると思います。

人はきっと、こうしたプロセスにより
大きく変化することができるので、
現状を変えたいときに、
意図的にこのようなステップを踏んでみるのもありかもしれません。





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