庭の棕櫚で「ミニミニ シュロ箒」を作ってみたら驚きの使い勝手でした
●スパイスが取りきれない…
数年前から「スパイス」使いにすっかり夢中になり、カレーはもちろんお茶からお菓子作りまで色々なスパイスを活用して楽しんでいます。
当初は、パウダー状のスパイスを各種取り揃えていましたが、段々とホール(粒状)を使う直前に砕いたほうが香りや風味が良いことを実感し始めとうとう“スパイスグラインダー(スパイス潰し)”を購入し、粒々を砕くという行程から楽しんでいる毎日です。
が、使っているうちに一つ気になる点が…
砕き終わったスパイスがどうもすっきりとスパイス潰しの容器から取りきれないのです。ブラシ状のモノで掻き出したら取れるのではないかと、
・キッチン用品として売られているミニブラシ各種
・すり鉢で摺ったゴマを掻き出す竹ささら
・極細の歯ブラシ(もちろん新品で)
・シリコン刷毛
などなど思いつく限り色々試したのですが、スパイスグラインダーが金属(真鍮製)のため静電気?を帯びてしまうせいかブラシ内部にスパイスが付着し入り込んでしまう上、容器内面にも粉が張り付いたまま綺麗に掻き出せません。
何か良い道具はないか…と考えながら庭の水撒きをしていると目の前に“棕櫚(しゅろ”の木が。
あっ、もしかしたらこの棕櫚の繊維状の樹皮で魔女が乗るような『ミニミニ箒』を作ったらスパイスがササっと掃ける、いや掻き出せるかも!!!
と思いつき、早速作ってみることにしました。
●庭の棕櫚から『シュロ箒(ほうき)』を自分で作ってみる
【 材料 】
⚫︎しゅろの樹皮(繊維状のモシャモシャした部分)←箒の穂先部分
⚫︎竹箒の穂先(節が入っていること重要)←箒の柄の部分
・糸(太めの木綿糸)←シュロをぎゅっと縛るので丈夫な30番カタン糸を使用
・細めの針金 ←折り返したシュロを柄にしっかりと止めつける
【 道具 】
・鍋 ←採取したシュロと柄を煮沸するのに必要
・ラジオペンチ ←針金を巻いて留めるのに必要
・ハサミ ←シュロの穂先を切って整えたり、糸を切ったりするのに必要
・キッチンペーパー ←煮沸したシュロと柄の水分を乾かす時に必要
↑ 我が家の裏に自生?している『 棕櫚(しゅろ)の木 』
↑ シュロの幹から繊維状の樹皮部分をベリベリ剥がして採取。なるべく繊維が長くつながっている部分を選ぶのがポイント!
↑ 庭でつかっている年季の入った竹箒の穂先
(もちろん年季が入ってない新品でもOK)
↑ そこから欲しい長さの「柄」を切り取る。
ここで重要なのは “ どちらかの先端に節が入るように切り取ること ”
※この節がないと、穂先がすっぽ抜けてしまうのです…
↑ 採取した「シュロ」と「柄」を水でよく洗ったあと、お鍋で水から煮て沸騰させる
↑ 口に入れる食品に使うので、最低10分間は沸騰した状態にさせしっかり煮沸消毒をするのがポイント!
↑ キッチンペーパーの上に広げて、完全に水分がなくなるまで乾燥させます
↑ 完全に乾いたら、長めと短め2本分のシュロ箒を作るので、長短それぞれの長さい分けて切り揃えます。(30番木綿糸とハサミを用意)
※生乾きの状態で箒にまとめると、カビが生えてしまう可能性があるのでしっかり乾かすのが重要!
↑ まとめたシュロの中央に節のある先端が来るように柄をおきます
↑ そして柄の周りに均等にシュロを覆い、先端の節の少し上あたりに木綿糸を何回か巻き付けギュッと縛って留めます
↑ 木綿糸で縛った上側のシュロを全て下に折り返し、節の下あたりを針金で二、三回巻いて留めたあと、ハサミで穂先を好きな長さと形にカットします。
(針金は園芸用に買ってある細めのものを使っています)
↑ シュロが少し余ったので、慌てて短い柄を煮沸して、大中小3本作りました。
↑ 完成です。スパイス用は穂先も柄も長め、コーヒーミル用は短めにカット。
チビ魔女の箒のようで可愛い♬
● 自作 『 しゅろ箒(ほうき) 』 を使ってみる
日頃一番よく使うスパイス「クミンシード」と「ニゲラシード」。
自家製ドライ唐辛子も加えたりもします。
↑ 好みの大きさに潰し終わったら、このように「シュロ箒」で掻き出していきます
↑ シュロ箒を使うと、真鍮製の容器から本当に気持ち良いほどスッキリ綺麗に描き出せます♪
↑ コーヒーミルの引き出しから粉を掻き出す時は、少し短めの穂先の方が周りに飛び散りにくくすごく便利です!
↑ 今や我が家のコーヒーミルに欠かせないアイテムになりました
● 『 シュロ箒 』 を濡らしてはいけない
シュロ箒は水洗いできないので、水分や油分のあるスパイスには使えませんのでしれだけは要注意。
※穂先が水分を含んでしまうと湿気が抜けずカビの温床になってしまうので、あくまで乾燥したドライ粉末にのみの使用です。
● 『 自分で作ってみたい病 』 発症
今回の『自分で作ってみたい病』はスパイス用シュロ箒でしたが、ウエットなスパイス潰しには石製(クロック・ヒンのような)が向いてそうなので、実は密かに石のスパイスグラインダーの自作をスタートさせています。
出来上がったら、根生姜や青唐辛子など水分を含んだスパイスや食材をガッチリすり潰すことができるかと、ただ無謀にも手彫りで進めているので一年計画の気長な『病』になると思います。
そんなこんなで、思いのほか使い勝手が良い自作『シュロ箒』
もし、潰したスパイスの掻き出しに今一つスッキリできず、お庭にシュロがありましたら、ぜひ自作『シュロ箒』おすすめでございます!
◆このスパイスグラインダーを使ったお気に入りの「ピリ辛パパイヤサラダ」のオリジナルレシピはこちらのお料理アカウントに載せております↓
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