場所が変われば働き方も変わる。オランダにて。
お場所が変われば働き方も変わる。 noteの「#はたらくってなんだろう」を見て6年前に初めてオランダにきたことを思い出した。
驚いたのがスーパーマーケットでさえ土曜日は17時になれば閉じて、日曜日は休業、月曜日のオープンは昼過ぎからってお店がほとんどだったこと。小さなお店だけでなく、それこそ日本で言うと銀座通りのようなブランド店でも日曜日は閉まっていた。
どんな田舎の地方都市に行っても24時間365時間開いてるコンビニなり、スーパーのチェーン店がある日本からきた時に、日曜日にお店閉めるなんて、せっかく利益を上げる機会の損失をなぜ逃すんだろうと思ったものだ。
日曜日に買い物行かないのってオランダ人パートナーに聞くと、日曜日にスーパーに買い物なんて行きたいと思わないって返事も驚いたのだ。
もちろんキリスト教の安息日に働かないって文化があるのだろうし、オランダでは労働時間法により原則として日曜日に働くことを禁じられている。
だけど、日曜日にお店は閉まっているもの、仕事は17時に終わるのが当たり前の中で暮らしていると、24時間365日お店開いているってはたして良い社会なのだろうかと思うようになる。
24時間開いているということはそこで誰かが働いているということだ。
誰がサービスを提供し、誰がそのサービスを享受しているのだろう。
日本のコンビニでは深刻な人手不足から外国人スタッフが急増しているという。外国人技能実習生は2019年では36万人以上、ベトナム、中国、フィリピン、インドネシア、タイ、カンボジア、ミャンマー、モンゴル、ラオス、スリランカ、から働きにきてるらしい。その7割以上が労働基準関連法令違反でとなってる。
ほとんどのオランダ人は平日でも17時に仕事を終えて、家族と夕食をとる。
オランダ人これだけ働いていないのに、国民一人当たりのGDPはOECD加盟諸国のランキングでは7位で56,326ドル。日本は18位の42,823ドル。労働時間はオランダの1434時間/年に比べ、日本はODECの集計では1644時間/年だが集計方法が異なるため、総務省のデータを見ると1986時間。これにはサービス残業は含まれていない。
つまり、オランダ人が平均時給39.3ドルで働いているところを、日本人は21.6ドル以下で働いていることになる。
真面目に長く働くことが日本の生産性を高めたと思っていた中で、あまり働かないオランダ人の生産性が圧倒的に高いこと見たときにびっくりしたのを覚えている。
もちろんオランダの全て良いわけではないが、私たちはどんな社会を作ってどんな働き方をしていきたいのだろうか、と考えるのだ。
私の子供にはどんな社会でどんな働き方をしてもらいたいのだろうか。
自分ではない誰かが搾取されている社会ではなく、皆が幸せに暮らしていくことのできる社会をどのように作っていけるのだろうか。
場所が変われば働き方も働くことに対する考え方も変わる。今の働き方だけが絶対ではないということを覚えておきたい。