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ウメハラから学んだ「飽き」と「勝ち続ける意志力」

今回の記事では対戦ゲームについて話していこうと思います。

1.対戦ゲームに対する「飽き」


みなさんは長くプレイしている対戦ゲームはあるでしょうか?

同じタイトルの対戦ゲームを長くプレイしていると誰しもが「飽き」という感情を覚えた人も少なくないと思います。

僕自身も「大好きだったゲームが飽きた」「目標のランクまで来たらやる気がなくなった」という経験が多くあります。

このような僕を含めたゲーマー達に異を唱えた人物がいます。

それがこの方

日本初のプロ格闘ゲーマーであり、世界トップクラスのプレイヤーである。「梅原大吾」氏です。

ウメハラ氏は以下の動画にて次のような事を発言しています。


「『ゲームに飽きた』って言うんですけど、これは違うんですよ。ゲームに飽きたんじゃない、成長しないことに飽きたんです

「やってることが一緒だからゲームがつまらないってことにしてるんだけど、問題なのは成長していない自分のほう」

「成長が実感できていれば、飽きるってことはない」

この言葉を聞いてハッ!となりました。
たしかに初めのうちはとても新鮮な気持ちでゲームができるし、0から始めるため日々成長するのが楽しくて堪らなかったのです。

でもそれがいつしか楽しくなくなってくる。それはゲームがつまらくなったのではなくて自分自身が成長していない事に気づかずそれをゲームのせいにしてしまっていたのではないか?と。

本当はもっと面白いはずのゲームが自分自身のせいでそのゲームの価値を勝手に下げてしまったのではないか?と

そう思うと過去に投げ捨ててしまったゲームの本来の面白さを引き出さないまま終わってしまったのではないかと思うと悲しい気持ちや恥ずかしい気持ちが込みあがってきて過去の自分をぶん殴りたくなります。

2.「勝ち続ける意志力」とは


そんな僕でも「飽き」ないでかれこれ5年ほど続けているゲームがあります。それが「Rainbow Six Siege(R6S)」というFPS対戦ゲームです。

このゲームは今でも飽きずにプレイすることができています。飽きずにプレイすることが出来た理由としてはこのゲームの戦略性の高さから様々な事に挑戦することが出来たからだと思います。それは上記に述べていた自身の成長に結びつくと考えられます。様々な戦略を考え、自分の糧にしていくという事で、自分自身が成長していくのが楽しかったのだとウメハラ氏の言葉で気づかされました。

しかしその事に気づいていなかった数年前の僕はこのゲームに対する「目標」を立てていました。僕はまだこの時、ゲームは目標を立て、そこに到達する事が楽しいと思っていました。

そしてその目標というものが「ランクマッチ」というものです。
これは「R6S」以外の対戦ゲームにもほぼ存在するシステムだと思いますが、要するに対戦の結果によって対戦相手とポイントを獲得することができ、ポイントに応じて段位や階級が与えられるというゲームモードの事をいいます。

僕はこのゲームをする中である一定のランキングを目標にして頑張ろうと思いました。

そしてそのランキングをある日僕は達成しました。

その瞬間、達成感と同時に虚無感のようなものが襲ってきました。

僕はその後しばらくこのゲームをしていなかったと思います。「目標」を達成してしまったため次に何をすればいいのか分からなくなってしまったのです。

このような事を経験したゲーマーの方も多くいるのではないのでしょうか?

しかしその後もこのゲームをプレイすることが出来たのは先にも述べたように戦略性の高さから、新しい戦術を試すのが楽しかったからです。以降、僕は目標を持たずに新しい戦術や連携などを練習し、実践するのを楽しみにしてゲームをプレイしています。

これは今にして思うと「成長が楽しい」から続けられてるんですよね。

「目標」を立てるという事が必ずしも良い方向に向かうとは限らないとこの時思いました。

「目標」を設定するという事に対してウメハラ氏は

大会というのは、日々の練習を楽しんでいる人間、自分の成長を追及している人間が、遊びというか、お披露目の感覚で出るものではないだろうか。大会における勝利は目標の一つとしてはいいかもしれないが、目的であってはいけない。大会を目標にしてしまうと、大会で勝った瞬間にもういいだろうと鍛錬をやめてしまう。目的は、あくまで成長し続けることである。矛盾するようだが、結果に固執しないと結果が伴う。いま、大会に出場するときに僕が抱いているのは、自分のプレイを見てほしいという思いだけだ。「俺のプレイはどうだ?勝負の内容をしっかり見てくれよ」と思っている。その結果、勝率は、「勝ち」を意識していたころよりも高くなっている。
絶対に負けられないと思っているプレイヤーは、だいたい土壇場で萎縮してしまう。一方で、日々の練習に60の喜びを見出していると、負けても毎日が楽しいから大丈夫だと気を楽にして自然体で勝負に挑むことができる。結果、リスキーな場面でも大胆な行動に出ることができる。

なにかに「勝つ」という目標を立てるのはいい事ではなく、大切なのは「勝ち続ける」という事。

勝ち続ける意志力というのは「成長し続ける事」だといえます。大切なのは目標を定めず目的を「成長」に定めること。そうすることにより、必然と勝てるようになり、同時に自分自身の成長を楽しむ事ができるといえます。

3.「努力する方法」

努力するということについてウメハラ氏は

「勝負を決する彼我の力の差というのは、ごくごくわずかだということだ。」
ほとんどの人は、実力がつけばつくほど自分なりのスタイルというものを確立してしまう。・・・するとその形に縛られてプレイの幅が狭まり、結局は壁にぶつかってしまう。・・・・(だから)99.9%の人は勝ち続けられない。 その点、僕の勝ち方にはスタイルがない。スタイルに陥らないようにしていると言っていい。他人から「ウメハラの良さはここ」と言われると、それをことごとく否定し、指摘されたプレイは極力捨てるようにしてきた。
センスや運、一夜漬けで勝利を手にしてきた人間は勝負弱い。僕はこれまで頭の回転が速く、要領が良く、勢いに乗っていると思われる人間と何度も戦ってきたが、ただの一度も負ける気はしなかった。それはなぜか。彼らと僕とでは、迷ってきた量が圧倒的に違うからだ。実力に開きがあった子供の頃は一方的に攻め込まれたり、負けたりしたこともあるが、ある程度の年齢になってからは必ず勝つという自信が揺らぐことはなかったし、後ろに引き下がるような戦いを見せたこともない。僕はこれまでの人生で何度もミスを犯し、失敗し、そのたびに深く考え抜いてきた。だから、流れに乗って、勝利を重ねてきただけの人間とは姿勢や覚悟が違う。何も考えずに、自分のセンスと運だけを頼りに歩いてきた人間と対峙すると相手の動きがちゃらちゃらと軽く見える。性根が定まっていないこと、更には綿密な分析に基づいた動きでないことに、すぐ気づくのだ。
結局、効率のいい考え方、効率の良い勝ち方というのはたかが知れている。便利な技というのは応用が利かない。その技が全て。つまり、自分自身は何も成長していない。システムに頼っているに過ぎず、自分は少しも工夫していない。だから、便利な技が通用しなくなったとき、技自体がなくなってしまったときにはどうすることもできない。一方で、便利な技に頼らず、ゲームの本質を理解しようと努力してきた僕は、その技が使えなくても、キャラクターが変わっても、少しも動じることがない。何が違うのか、どこが強いのか。周りの人間が明確にその違いを指摘できない状態にまで持っていければ、そのゲームで負けることはない。
とにかく大事なのは、変わり続けることだ。良くなるか悪くなるか、そこまでは誰にも分からない。しかし、経験から言うと、ただ変わり続けるだけで、最終的には必ず高みに登ることが出来る。

大切なことは「変わり続けること」。
これは挑戦し続けるともいえると思います。

しかし対戦ゲームをしていると心が折れそうになる瞬間がありますよね。
僕自身これ以上うまくなれる気がしない時などがありました。その時に助けられた動画があります。

こちらの動画の34:20~

「どんなにうまい人も自分の延長線上にいる。もちろん才能や人生には限りがあるから一生追いつけない可能性はあるけど、その人が通った道は必ず通ることができる」

可能性は無限大です。一生追いつくことができないかもしれません。しかしその逆があり得ることも確かです。

ウメハラ氏から学んだ成長し続ける事を楽しむことが出来るようになった今の僕ならもしかすると追いついちゃう事もあるって事ですよね??

まとめ

ということでまとめ

一貫して大切になっている事は「成長し続ける」という事だといえます。

飽きないでゲームをする方法は成長し続ける事。成長し続けるという事は勝ち続ける意志力という事。大切なのは「成長」する事を目的とすること。

努力する方法は「変わり続ける」こと。

これは対戦ゲームだけでなく人生に通じる事だと思います。

ただ「熱意」の先がウメハラ氏は格ゲーだっただけで、他の物事全てに通じるものがあると考えられます。

たしかにウメハラ氏のようにストイックに努力をしていくのは難しいとは思いますが、僕もゲーマーの端くれ。それなりの熱量があると自負しています。これからはもう少しゲームに対して真摯に向き合ってみようと思います。

今回の記事では「勝ち続ける意志力」というウメハラ氏の本をかなり引用させて貰いましたが、最後に作中一番ウメハラ氏のストイックさを表現していた一文で締め括ろうと思います。

今日よりも明日が良くなければ、何のために努力しているのか分からない。

努力の鬼だよ、この人…

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