見出し画像

自分を見失わずに、信念を貫こう

自分のサービスにとって、どんな相手が理想的な顧客なのかをしっかりと決めている人は、意外と少ないかもしれません。

つい、幅広い世代や立場の人たちに向けて、自分の商品やサービスをアピールしたくなりますよね。SNSで発信したり、営業活動を行なったり、できるだけ多くの人に届けたいと思う気持ち、よくわかります。でも、実はこれ、うまくいかないことが多いんです。というのも、そうやって届いたメッセージは、受け取る人の心に深く届くことなく、ただ薄まってしまうから。受け手は、「これは自分のためのメッセージだ」と感じることができず、結局反応が薄くなってしまうんです。

これと同じことが、商品やサービスの開発や改善にも当てはまります。

お客様の声に耳を傾けることは大切ですが、すべての声に応えてしまうと、元々の「軸」がぶれてしまうことがあります。そうなってしまうと、本来のコアとなるお客様が離れてしまうかもしれません。

イソップ寓話にこんな物語があります。

「ロバを飼っていた父親と息子がそのロバを売りに行くために市場へ出かけた。二人でロバを引いて歩いていると、それを見た人が「せっかくロバを連れているのに、乗りもせずに歩いているなんてもったいないことだ」と言った。父親はなるほどと思い、息子をロバに乗せて再び歩き出した。
しばらく行くと今度は別の人がこれを見て「自分はロバに乗って楽をして、年老いた親を歩かせるとはなんて怠け者の子供だ!」と非難した。父親は再びなるほどと思い、今度は父親がロバにまたがり、息子がそれを引いて歩いた。
さらに別の者が「小さな子供を歩かせておいて、自分はロバに乗るとはなんて親だ。二人ともロバに乗ればいいだろう」と助言した。それはそうだと、二人でロバにまたがって進み始めた。
町の入り口に差し掛かったとき「二人も乗るなんて、重くてロバが可哀想だとは思わないのか? もっと楽にしてやれよ」と言う者が出てきた。そこで親と息子は、ちょうど狩りの獲物を運ぶように、1本の棒にロバの両足をくくりつけて吊り上げ、二人で担いて町へ入る橋を渡り始めた。しかしその時、きゅうくつな思いを嫌がったロバが暴れだし、そのまま橋の上から川に落ちて流されてしまった。ロバを売ることができなかった親子はガックリと肩を落として家へと帰っていった。」

イソップ物語「ロバ売りの親子」より

いろんな人がそれぞれの立場から意見を言ってきます。善意で言ってくれる人もいれば、時には少し批判的な意見を持っている人もいるかもしれません。それでも、周りの声に惑わされて、軸がぶれてしまってはいけません。もし、あなたがすべての意見に応えてしまったら、最初の目的を見失ってしまうかもしれません。

もちろん、アドバイスや意見を受け入れることは大切ですが、最終的に大事なのは、自分が信じる道を歩むことです。信念を持って、ブレずにやり抜きましょう。その先に、必ずあなたの大切なお客様と出会える場所が待っています。

周りの声に流されず、自分の「軸」を大切にしてくださいね。

いいなと思ったら応援しよう!

ネタロウ|30代からの副業・起業サポート
よろしければ応援お願いします! いただいたチップはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!