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不確実な情報に惑わされないために

阪神大震災からちょうど30年経ちました。東日本大震災からはもうすぐ14年になります。コロナ禍からは5年です。こうした災害は、いつやってくるか分かりません。防ぐことが難しいからこそ、何かが起きたときにどう動くべきかを、普段から心の準備をしておく必要があります。

災害が起きると、テレビや新聞からはどうしても不安を煽るような情報が多く流れてきます。落ち着いて行動を考える材料になる情報は意外と少ないものです。さらにインターネットでは、根拠の薄い噂や事実無根のデマが拡散しがちです。それに触れているうちに、知らず知らずのうちに心が疲れてしまいます。

特に困るのは、それが友人やお世話になっている方から直接送られてきた情報だったときです。「これ、本当なのかな?」と思っても、気遣ってくれていることが分かるだけに無下にはできません。こんな時、あなたならどう対処しますか?

僕が今でも覚えているのは、新型コロナウイルスが広がり始めた頃のことです。「コロナウイルスは26℃くらいのお湯を飲めば死ぬらしい」という噂が広まりました。人間の体温が約36℃なのだから常識的に考えればおかしな話ですが、それでも僕の知人がその情報をLINEで送ってきたんです。

その時は丁寧に嘘情報であることを説明して収まりました。でも、もしその情報が真偽が分かりにくい内容だったら…?相手は僕のことを思いやって、良かれと思って送ってくれている。それを否定してしまうと、関係がぎくしゃくする可能性もあります。

そんな時、僕がおすすめしたいのは「判断を保留する」ことです。メッセージを送ってくれた気持ちには感謝しながらも、内容についてはすぐに結論を出さず、一度止めてみるんです。

ここで大切なのは、決して知人を疑うわけではないということ。

感謝の気持ちは持ちながら、内容の真偽については、もう少し様子を見てみようと考えるのです。その情報の真偽を相手に確認し始めると、せっかくの関係がこじれてしまう可能性があります。

「限定合理性」という経済学の考え方があります。自分が持っている情報が限られているにもかかわらず、その限られた情報だけで判断してしまう傾向を指します。特に自分の判断に自信を持っている人ほど、この罠に陥りやすいと言われています。

災害が起きるたびに、正しい情報と間違った情報が入り乱れます。そんな中で大事なのは、少し距離を置くこと。そして、冷静に判断をすることです。不安を煽る情報に振り回されず、自分自身を守るために、ぜひ意識してみてください。

災害のときこそ、心穏やかにいられるように。どうぞお体も心も大切にしてくださいね。

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