漫才レビュー@netamiko

大阪出身のお笑いフリーク。年間1000本以上の漫才を見る。 記事内容は個人の趣味嗜好が大きく反映されますので、ご参考程度に。

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最近の記事

【80点】[ゼスト]M-1グランプリ2021 3回戦 【漫才レビュー】

[ゼスト] 小野絢也さん/難波勝芳さん 『足の脱毛に手が出ない』 「足の脱毛をしたいが、予算が足りない」という話の入り口から、毛が濃いために「この手の足は手を出せない」と言われたなど、様々な「手と足の慣用句」を用いた言葉遊びを軸に話が展開していく。 本当によく練られた漫才だが、後半複雑化してくると一つ一つのセリフが長くなり、その説明も長くなってしまい、盛り上がりを作りきれなかった印象。 慣用句の組み合わせがどんどん長くなっていく場面で、観客が「ちゃんと理解しないとダメ」

    • 【78点】 [鬼としみちゃむ]M-1グランプリ2021 3回戦【漫才レビュー】

      [鬼としみちゃむ] しみちゃむさん/鬼沢さん 「Twitterの裏垢」 鬼沢さんのTwitterの裏垢の話を軸に、なぜ裏垢を作ったか、どんな内容なのかの説明でネタが進行していく。 「見て分かる通り、ここからちょっとだけ我慢の時間になります」 という、抜群のつかみから入り、会場の温度を上げる。 インパクトのある外見による「出オチ感」をつかみでしっかり回収できていて、言い方も間も完璧。 「女子高生の裏垢を作って、自分にDMを送る」、 「その友達のアカウントも2つ作っている」

      • 【82点】[アルコ&ピース]M-1グランプリ2021 3回戦 【漫才レビュー】

        [アルコ&ピース] 平子祐希さん/酒井健太さん 『魔女になって宅急便をやりたい』 酒井さんの「魔女になって、誕生日の子ウサギにくるみのケーキを届けたい」という漫才コントのフリに対して、漫才コントに入らずに、平子さんが「いい歳して何言ってんだ」と説教を始めるという展開。 ファンにはお馴染みの「忍者フォーマット」そのままの展開に、お笑いコア層からはフリの時点で笑いが起こる。 オチを含めた展開の既視感は強いものの、途中途中のワーディングやしっかりと空気を作る演技力は流石。横綱

        • 【70点】[アンビシャス]M-1グランプリ2021 3回戦 【漫才レビュー】

          [アンビシャス] たかしさん/森山アレキさん 「お寺で修行」 「自分を変えるためにお寺で修行をしたい」という導入から、 掃除、座禅といった修行のシーンを切り取って漫才コントを展開する。 つかみでは、所謂「べっぴんさん」のテンプレズラし。 初見のズラし方ではあったが、ボケとして弱く、ツッコミも弱かったため、インパクトは薄くなった。 「一休さんのあのシーンを知っているか?」というフリから、 窓を拭くジェスチャーを行った後、「ボキィ!」という擬音とともに肩を押さえ、「脱臼さ〜

          【81点】[ぎょうぶ]M-1グランプリ2021 3回戦 【漫才レビュー】

          [ぎょうぶ] 為国さん/沢畑さん 『爪』 電車で見かけた人が爪を食べていて不快だった、というエピソードから、 為国さんの「爪を食べない理由」がどうもしっくりこない、というズレを中心にネタを展開していく。 食べない理由が「絶対不味いから」という若干の違和感から、 「生モノが無理」「腹の足しにならない」と、違和感を肥大化させて盛り上がりを作る展開は定石通りだが美しい。 「気持ち悪いから」という共通の理由に帰結したと思いきや、 「他人が作ったものは気持ち悪い」というズラしが上

          【81点】[ぎょうぶ]M-1グランプリ2021 3回戦 【漫才レビュー】

          【71点】[エバース]M-1グランプリ2021 3回戦 【漫才レビュー】

          [エバース] 佐々木さん/町田さん 『温泉旅行』 バイト先の女の子と温泉旅行に自分の代わりに行って欲しい、という導入。 女の子の人となりの説明や、どのように旅行に向かうかを、弱めに抑えたボケにフレーズやワードセンスを活かしたツッコミで展開させていく。 間の取り方、ツッコミの緩急の付け方が上手い。 ツッコミ側が小ボケを入れたり、客に向けて問いかけたりと、変化があって飽きさせない構成になっている。 「老眼確定ヒモ」「おばちゃんって一機しかないから」といった、ワーディングを活

          【71点】[エバース]M-1グランプリ2021 3回戦 【漫才レビュー】