【ネット歯科大】洗口液と液体歯みがきは別ものです
口の中を洗浄しスッキリさせるために使う、うがい薬。衛生意識の高まりにともなって、販売が増えているそうです。
さて、とてもよく似ているので区別しないといけない2種類の液体があります。みなさんは、洗口液と液体歯みがきがあることをご存じでしょうか。
たとえば、インターネットでマウスウォッシュと検索をかけると、洗口液と液体歯みがきの両方が出てきます。このあたり、すでに要注意といえます。
洗口液とは、その名の通り洗口、すなわち口をすすぐことによって、むし歯や歯肉炎を予防するというものです。いわゆるうがい薬のことです。
洗口液は歯みがきができないときの口腔清掃に用いる場合もありますが、ブラッシング後に使用するともっとも効果が期待できます。
その理由は、歯ブラシや歯間ブラシなどで細菌をある程度取り除いてから、取り除ききれなかった細菌に対して洗口液の成分を効かせることができるためです。
一方、液体歯みがきは、性状が液体である歯みがき剤です。したがって、ペーストタイプの歯みがき剤と同じように、ブラッシングの際に用います。
液体歯みがきの使用法としては、先に液体歯みがきを口に含んでしばらくうがいをします。そして、続けてブラッシングをします。
すなわち、洗口液と液体歯みがきは、使うタイミングが異なり、ブラッシングの前か後かでちょうど逆になるわけです。
ちなみに両方に共通することとして、薬用成分をできるだけ長く口の中に留めておきたいという点が挙げられます。
そういう意味では、水であまりうがいをしすぎない方がいいといえます。使用後に水でしっかりうがいをしたくなるかもしれませんが、各製品の使用方法を確認していただいて、問題ない場合、水でのうがいはできるだけ最小限とすることをおすすめします。
洗口液か液体歯みがきかの見分け方ですが、よくパッケージを見ていただくと、きちんと書いてあります。使用方法も必ず記載がありますので、正しい使い方をすることで効果をしっかりと得たいものです。
お口をきれいにするための液体として市販されている、洗口液と液体歯みがき。似たような2種類のものが存在することを理解していただき、ご自身のケアにとって有用なものを使用してください。
神奈川歯科大学 青山典生