ICU「男女格差」が半端ねえー!地味そうな男子がどうして歌えるの!?〜なんと!彼らは優秀だったの…!!(白目)
20年以上前の女子寮時代の甘酸っぱい思い出である。(以下、不愉快な描写があるかもしれませんのでご注意ください!)
村上春樹の顔を「ブサイク!」「キモイ!」などとディスりまくっていた女性は、学内で行われた、ミュージカルや演劇に積極的に出演する、あまり格好良くない、男性キャストに対しても、とても、手厳しかった。そこまで言わんでも?と思うほど厳しかった。
当時、複数の団体が、頻繁にミュージカルや演劇の公演をしていた。大体チケットは300円〜600円。わくわくと、なんでもかんでも見に行った。確かに、女性のキャストはみんな、本当に可愛くて、綺麗で歌もうまかった。狭いキャンパス内では、彼女たちを知らない人はいない、アイドルや女優のような人たちなのだった。しかしながら、全体的に男性が少なすぎるせいか、男性キャストの全体的な見劣りは著しかった。
例えるなら、往年の名ドラマ、ロング・バケーション(ロングバケーションは、20年以上前の中国、台湾でも凄まじい人気を誇るドラマなのだが、中国語のタイトルは「長暇…長=ロング 暇=バケーション」ひまという字は中国語で休暇の意味で、バケーション!)の、山口智子の相手役が、ICUでは、木村拓哉ではなく、お笑い芸人の「ずん飯尾さん」という感じなのだった。ずん飯尾さんはとても良い人そうで、大大大好きなのだが、往年の名ドラマ、ロンバケに、主役として出てきたら、皆戸惑うであろう)そのくらいの男女格差が、常にあったのだ。
私は、寮に住んでいたこともあり、知り合いが学内に異様にたくさんいる環境であった。そもそも、地方都市で18歳まで受験勉強にあけくれ、演劇やミュージカルなどは一切見る機会がなかったので、とてつもなく、つまらなそうな大学内の演劇やミュージカルも(関係者!みんなsorry!!)何でもかんでも、むやみに、積極的に、見に行っていた。大学のキャンパス内に住んでいたので、キャンパス内で行われる演劇やミュージカルは、夜、何時に終わってもすぐに寮に帰宅できるし、高校の時に「ワープロ部(!)」しか積極的に活動してなかったダサすぎる高校出身の身には、学生団体が、演劇やミュージカルをするというのは、とても刺激的で、楽しかったのだった。
しかしながら、あまりにも女性キャストに比べて、外見、歌唱力、存在感、体格…あらゆる意味で、見劣りのする男性キャストへの疑問は、常にあった。特に、公立の中学校で、体格・外見・至上主義、運動部⭐︎出身者⭐︎至上主義の世界で、背中を蹴り飛ばされるなどの経験を経た、ダサい子供時代を経た身には、全くもってかっこよくないし、背も低いのに、ミュージカルや演劇で主役級の役をはれる現役ICU男性の存在は、心の底から、衝撃的であった。
なんで、あんなに格好悪いのに(ごくごくたまーに、かっこいい人が出ていたが、恐らくは九月生で海外ルーツの方だったような気がする)華奢なのに、ダサいのに、背も低いのに、出たいと思えるんだろう(関係者、sorry!)!?
なんで、あんなに歌もうまくないのに、ミュージカルの主役ができるんだろう(関係者、sorry!)!?
私自身、思春期に、男性からの容赦ないルッキズムの牢獄に苦しめられたはずだが、そのせいもあってか、彼らの強靭そうなメンタリティは、耐え難いものを感じた。どうみても、まるでかっこよくない男性が、ミュージカルや演劇の主役をはる姿はとても不思議でしょうがなかった。
地方都市で、さまざまなトラウマを抱えた私と友人は、度々女子寮内で、彼らのメンタリティ、その不可解さについてたびたひ語りあった。
あんなにダサいのに、歌も上手くないのに、アイドルや女優かのような美しい女性たちと並んで、主役を張れる男性たちの心の仕組みは、宇宙の神秘よりも、もっと、ずっと不思議だった。
地方出身の、特に著名な学校出身ではない男性・女性の場合、外見的な魅力で無下にジャッジされる機会は無数にあり、「ダサいのに自らを格好よいと思うマインド」を、大学生まで保つことは、根本的に、不可能なのである。
我々は、失礼ながら、大爆笑しながら、ダサすぎる男性キャストのことを度々話題にした。
なんで彼らは、平気なんだろね?
彼らのあの、自らを2枚目だと思う意識は、どこからくるの?
彼らの、俺たちはイケてるという思い込みは、どこからきて、どこへいくのか!?
そんな煩悶から20年以上たった2023年のいま、あることにきづいた。
彼らは、ほぼ全員、偏差値の高い、私立や国立の「中高一貫男子校」出身なのだったァァァァァ!!!!(ジョジョ風)
当時は、彼らがそんな有名な偏差値の高い中高出身であるとは、全く知らなかった。そもそも私は地方出身だったので、それらの学校の名前も知らず、難易度がどれほどのものかを知る機会もなかったし、それをやたらに言ってくる人もたまにいたが、私にはそういった情報はあまり届かなかったので、知る由もなかったのである。今はSNSのプロフィール欄やいまだに同じ中高出身である人たちが一緒に飲んでいる様子、などを(本人は知らせる気もないのだろうが大抵プロフィールには書いてある!)知ることがあり、私は、彼らの高い高い自己評価と自己表現までできる強靭な自意識の理由に対し、20年以上の時を経て、合点がいったのだった。(右手をグーにして、左手を皿にしてぽん!と打つイメージ。ガッテン!)
偏差値がとても高い、中高一貫の男子校出身であると、ミュージカルや演劇の主役を、はれるのだ!たとえ、彼らが全くカッコよくなくとも、歌がうまくなくとも、「オラ、主役をヤリマッス!」と堂々と言えるのではないか!?
女性は自らの外見が、たとえ学生演劇でも、ミュージカルや演劇の主役にふさわしいかふさわしくないかを、幼少期の頃から、徹底的に、日常生活の中で、思い知らされるのに。その目線に、どれほど傷つけられてきたか…。
そのため、女性キャストの場合は、中高一貫有名女子高出身の人が必ず主役、ということは、なかったと思う(知らんけど!)。女性たちは学校の名前より、容姿での上下をきづかされる機会が多いから、18歳の頃に、自らを美しいと勘違いして演劇やミュージカルで主役をはろうとは、まず思わない。恐らく、周りの男性、女性が、それを許さないと思う。(ごくたまに、例外は、あるかもしれない)
中高の偏差値が高い男子校出身の男性は、自分のことを、いつまでもカッコいいと思い続けられて、本当にすごいなァ!(皮肉)と私は思っている。
以上です!