「寝たい」女子?そんな気楽に「寝られる」の・・・?〜女子寮時代の衝撃の思い出〜
20年以上前の女子寮時代の思い出である。
先日、寮の同窓会が開かれ、共通の知り合いが無数にいる先輩にお会いした。お会いしたのは初めてだったのだが、お名前は先輩から聞いたことがある方であった。彼女は、この拙noteを読んでくださり、思いの外、絶賛してくださったのだが、その中でも「面白い!」と言ってくださったものは、セクシュアルなテーマを扱ったものに集中していた。
やはり「女子寮」と「性」の話題はみんな興味があるに違いない、と思っている…(四十を過ぎて一体何を書いているのか…)。
自分自身の身には、在寮中、特に、何事も起きなかったのであるが、周りの一部の女性たちは、暴風雨の中を耐える船のように、色々なことが起きている様子であった。私の周りは真空、「凪」のようであった…。
凪だったからこそ見えている世界というものがあると思い、ここに記したいと思う(多少脚色していますが、勝手に書いてすみません!)。
自分が女子寮に住んでいた90年代後半、今のように、スマホもPCも、SNSも、存在しない時代であった。
そのため重要なメディアは紙媒体であった。今でも、思い出深く、記憶に残っているのが、紙の名簿だった。3つあった男子寮、4つあった女子寮の「文化(Culture)」と言われていた委員の人たちが担当編集者となり、それぞれに各寮の自己紹介のための冊子を作るのだった。「好きな男性のタイプ」「好きな女性のタイプ(書いていてこそばゆい気持ちになる)」というようなものから、「好きな音楽」「座右の銘」と言ったような、大学生らしい、10代後半から20代前半の炸裂する自意識が全面的に溢れ出す質問項目で構成されていた。その名簿が、紙で当時7寮あった各寮に、配布されて、みんなで回覧して読めるような仕組みになっていた。
当時、名簿を編集していた先輩が、性の伝道師(!)と一部で言われていた(!)先輩であったためか、自分が大学2年生(くらい)の頃に作られた名簿は、かなり際どい、赤裸々なアンケート項目によって構成されていた。
「恋人にしたい寮生」とか「自分が男だったら奥さんにしたい寮生」というような、内容は、まぁ…若気の至りというか…なんとなくわかるのだが、その中で私が一番衝撃を受けたのは「寝たい寮生」という質問項目であった。それが割と、しっかりと集計されていた。
ね…寝たい!?寝たいってすごいな…。
私はその大胆な質問に、ギョッとした。今にして思えば、当時は雑誌がものすごく売れていた時代であった。今でもよくSEX特集を行う、non-noなどの女性誌で、当時はSMAPの木村拓哉が「寝たい男性」と言う質問でナンバー1になったりしていた。逆に「寝たくない男性」の1位が出川哲郎になったりもしていた。雑誌がとても売れていた時代、崩壊しきっていたけれども、80年代のバブル期の名残というか、イケイケ時代の残り香みたいなものを反映した質問項目だったのではないかと、今にして思う。
私が本当に驚いたことには、女子寮内で取ったアンケート項目内に「寝たい寮生」(!)という質問があって、ほとんどは、男子寮の目立っている有名な先輩方たちの名前が上がっていたのだったが、女子寮生が投票したものなのにも関わらず、同じ寮の先輩の名前が上がっていて、「2票」、投票されていた。
「ね、寝たい??」これ、回答したの、同じ寮の女性だよね…匿名とはいえ…すごいな、と私はその名簿を読んで、衝撃を受けた。
「あ、あのー…寝たい寮生、に2票、投票されてるよ(驚愕)」
すると先輩はこともなげに、答えた。
「あーそうなんだ、そっかー、寝たいのかー!」
「いいよー、寝る寝る!いつでも寝るよ!言ってくれれば!いつでも!」
私は心の底から、さらなる衝撃を受けた。
「いつでも!?いつでもいいの?いつでも寝るの?
(ねるねるねるね…(注※駄菓子)
みたいに言うなァ…)」
いったいこの人は、どんな人生を送ってきたのだ?
女性も恋愛対象なのか…?
というか投票したの、誰??
からかう意味合い以外での真っ当なLGBTQの概念は全く世の中になかった当時、私は、そのカジュアルにお互いと「寝たい」と言い合う関係性に、とてつもない衝撃を受けたのだった。(まあ、投票した方々も本気だったわけではないような気もするが)
それから数年後、同じ先輩がこんなことも言っていた。
「女性とだと、終わらせどきがわかんないんだよねー
男性とはいつが終わりかがはっきりしてるから、楽だけど…」
終わらせどき!!!!女性とは、わからない????
いったいどんな人生を送ってきたんだこの人は!?
とりあえず私は心のメモにそっとメモした。
「女性とは…終わらせどきが…わからない」
そのメモは、いまだに一切役に立ってはいない…。
以上です!
よろしければサポートをお願いします!サポートは、記事の執筆のための参考となる本の購入、美味しいものを食べることなどなどにあてさせていただきます。