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女子と学歴(12)〜御三家を凌ぐレベルの「クツコマ(仮)」と 聞いて浮かんだ 筑前煮〜
大学時代の思い出について引き続き書きたい。この文章はフィクションであり…(もういいか)。
自分の出身校について、しょっちゅう語る男性がいた。彼の名を、宮迫弘樹(仮名)としよう。私がこよなく愛するバラエティ番組、「アメトーク」にて、以前司会をしていたが、今はyoutubeに活躍の場を移した男性と名前が似ていることは偶然である。(※あまりに興味がなさすぎて、クツコマ(仮名)を御三家と書いてしまったが、「御三家 男子 どこ」でgoogle検索したら違ったので訂正しました!)
彼の話の8割くらいは、自分の出身校の思い出と、出身校の友人たちに早★慶★東大に進学している人が多いというような話、また大学の同級生のお父さんが、実は、大企業の偉い人である、というような「俺はTokyo生まれ有名校育ち、すごそなやつは大体友達」というような話であった(ちなみに、本当にすごい人は、あまり自分では「自分の父がすごい人だ」とか、例え出身校がすごい学校だったり父親が凄い人でも、自分ではそういうことを言わなかった気がする)。
私はその話を聞くたび、品がないけれども、「クソつまらん」いや、「クッッソ★つまらん」と内心では思っていた。彼は、都内屈指の有名校らしい「クツコマ(仮名)」と略される偏差値の非常に高いらしい学校の出身であった。
「クツコマ(仮名)、クツコマ(仮名)」と言われましても、私は地方出身であり、お受験の経験もなく、地元では県立のトップ校が偉いとされていたので、その学校のことを知らず、そもそもその話題に、あまり興味がなかった。彼の声変わり未満のような、ハイトーンボイスで「クツコマ★クツコマ」言われるたびに、私の脳内には、鶏肉やレンコン、里芋やごぼうやタケノコなどを合わせた、「筑前煮」が脳内に浮かんでいた。四角い入れ物に入った白ご飯にちょうどいいおかず。よく知らないが「クツコマ」は私にとって、なんとなくそういう語感だったのだった。
彼があまりにも自分の出身校の話ばかりをするので、一度、自分の地元の地方銀行の話を振ったことがあった。地方銀行にもかかわらず、預金額が日本の大手銀行にも引けを取らず、日経ビジネスという雑誌で特集を組まれていたのだった。そのことが衝撃的な話題だと私は感じており、別に自慢というわけではないが、テニスに例えるなら、彼の出身校の話に対して、地元の話のレシーブを返すような気持ちでなんとなくその地方銀行の話題を振ったのだった。
すると彼は、彼独特のハイトーン(→高い)ボイスで、その地方銀行の話題に対して、こう言った。
「しらねー!!!!!」
その「しらねー!!!!!」の声は、とびっきり、高かった。もはや3大ソプラノール(そんな人いるのか知らんが)もびっくりの高い、高い声だった。彼の、御三家のレベルをさらに上回る筑前煮のような名前の偏差値の高い中高一貫校を卒業しているゆえに培ったらしい私が生まれ育った冬は意外と寒い地方都市を見下ろす目線は、ピレネー山脈をはるかに超える山並みから、下の下の下を、見るかのような目線であった。(※Hiphopが好きなので、「ピレネー」と「しらねー」をかけている)
私だって「クツ★コマ」には興味がないのに、地元の銀行の話を一刀両断するその一方的な姿勢に私は衝撃を受けた。東京出身の人にとっての地方都市とは、なんという非対称な関係であろうか。こっちだって宮迫氏(仮名)の出身校と同級生の話には何の興味もないのに。あまりにも非対称だと私は感じた。
このnoteを始めてからいつかこの話題を書きたいと思っていたので、書けて、今、とてもすっきりしている!!!
〜女子と学歴(13)にきっと続く!
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