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カオカタチ5
自作の裏話を語る人々
書いてあったら必ずと言っていいほど目をとめてしまうのが『自作の裏話』。
自分も物書きするので気になるのは他の作家の頭の中!
それをご開帳いただけるとはありがたや〜
でもレシピのほんとうの隠し味のところはそう簡単には拝ませてもらえないので、興味と共感で読んでいる。
そこから作者の作品への想いがひしっと伝わってくる。
豆腐を作るとおからができるが、豆腐はもちろんおからだって美味しい。
作品が豆腐、裏話がおからだと言いたい。
豆腐を作れば必ずおからが出る。おからは産業廃棄物ではなく、立派なおかず(になる)。
自慢だって反省だって苦労だって本人にしか分からない経緯だってなんだっていい。
この小説なり物語なりを人間が書いてると感じられて、なんとなく心が温かくなる。
創作系AIの話になるがーーー。
AIと生身の人が書くものってどんどん区別がつかなくなっている。
そこに優劣の物差しを持ってくるのはナンセンス。
書く人と書く機械の違いがあるとしたら、『人は悩む』ということ。(もしかしたら機械も悩むようになるかもしれないけど。機械の使命が効率化なら要らないよね)
そんなわけでAIは創作秘話やら裏話やらとは無縁。
書くきっかけ、書く衝動、書くジレンマ、書く満足、書けなくなる、書くのを邪魔される、書いたものをなくす。
そんな書くことにまつわる一挙手一投足は生身の人にしかついてまわらない。
息をする、立ち止まる、考える、筆を進める、読み返す、書き直す、ふーっと息を吐く。
そうやって立ち上がっていく文字の世界。
完璧みたいな小説でも息抜きみたいな小説でも、その向こう側に誰かいるんだなって。
私はそれが嬉しくて、つい裏話に食いつくのだ。
///書いた日 2024・8・30///
///ちょっとなおした日 11・16///
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