アイウカオ

物語や詩などを書きます/サブカルとアングラで育ちました/好きな作家はブルーノ・シュルツ/海でぼーっとするのが好き

アイウカオ

物語や詩などを書きます/サブカルとアングラで育ちました/好きな作家はブルーノ・シュルツ/海でぼーっとするのが好き

マガジン

  • 詩。

    つまり、皮フと心臓です。

  • のちほどゆっくり読みます。

    自分用。すぐ読めないとき、後でゆっくり読めるように保存させていただいてます。 (無言で入れてしまってごめんなさい!)

  • 短編です。

    自作の短い小説、童話をまとめました。

  • 連載小説「璦憑姫と渦蛇辜」

    <神代のはざまに 還ることのない故郷を夢見た。これは 少女の家族を探す旅。> 夏休みの冒険ファンタジー映画のノベライズをイメージした、神話世界の冒険譚。 タマヨリが嵐の後、島に漂着した男を助けたことから運命は一変する。

  • 本と読書について。

    読書記録や感想、本の紹介。 所蔵本を語る「カオの本棚より」シリーズはこちら。

最近の記事

  • 固定された記事

アイウカオをご案内します。

はじめまして もしくは やあ どうも お久しぶり 元気してた? 数ある中からどういうわけかアイウカオという人のページへ流れついてしまったあなたへ。 生きづらさに纏いつかれながら健やかに創作活動を続けている物書きです。 2019年からnoteに物語などを掲載しています。 とてもスローペースですが作品も増えてきたので案内を設けることにしました。 気になるものがあったら、ぜひ読んでみて下さい。 ◇短編小説 マガジン『短編です。』にこれまでの作品をまとめました。 400字か

    • カオカタチ5

      自作の裏話を語る人々 書いてあったら必ずと言っていいほど目をとめてしまうのが『自作の裏話』。 自分も物書きするので気になるのは他の作家の頭の中! それをご開帳いただけるとはありがたや〜 でもレシピのほんとうの隠し味のところはそう簡単には拝ませてもらえないので、興味と共感で読んでいる。 そこから作者の作品への想いがひしっと伝わってくる。 豆腐を作るとおからができるが、豆腐はもちろんおからだって美味しい。 作品が豆腐、裏話がおからだと言いたい。 豆腐を作れば必ずお

      • 火を包む[詩]

        ちぎれて 風にさらわれる 夕雲の果て 東の青を 振り向いて きみは逆光 ぼくの目の中で  消えてゆく炎みたいな きみのほほえみ 手をかざして 消えないように 消えないようにって 護りたかったのに 宙ぶらりんな ぼくの右手は 行き場をなくして さよならの手ぶりをする 消えないように 消えないように その熱の温かみを 火影のゆらぎを とどめたくて 伸ばしたはずの手は 嘘つきで きみに バイバイ バイバイって 忘れても 忘れても 思い出すよ

        • カオカタチ4

          脇役愛 私は脇役を書くのが好きだ。 脇役はいい。脇役は書いていて楽しい。もはや脇役だけでいい。 …………とはいかないが、ストーリーを前進させる使命をおった主役より脇役のちょっと自由度の高いところは、作劇の遊びであって、それなしではつまらない、書いていて。 ここで自作の好きな脇役をあげてみる。 シャンティ 上演台本より。サーカス団の踊り子達のひとり。 いちばん大きな女の子🩷 身長180オーバー、空手黒帯、色白で目の細い俳優さん(男性)に演じてもらった。 おかまではなく

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          26本
        • 連載小説「璦憑姫と渦蛇辜」
          70本
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          8本
        • 読みかえしたいnote
          26本

        記事

          カオカタチ3

          言葉をけがさない 大抵のことは所詮は他人事と思ってしまう。インターネット上のことなら尚のこと。 それでも嫌悪するのが匿名の誹謗中傷行為。その中で[プロアマ問わず文章を書く人が言葉で他者を攻撃すること]がどうにも………。 人間なので「そんなつもりではなかった」のに誹謗中傷になっていた、なんてあると思う。 好き嫌い主義主張思想妄想色々ありますね。しょうないですね。 でも[書く人]がわざと狙って人を貶めようとするのは論外。 言葉で何かを作り出す人が、それで他人を害しようと

          カオカタチ3

          月と痩せ犬#墓標

          「昏燈街で死体が出たよ」 「だからってそれが伯父貴だとは限らないでしょう」 「碌でもない男だったってゆうじゃないか」 「……ええ、まあ」 「生粋のろくでなしはね昏燈街まで流れて、それより堕ちるところがないからもうそこで死ぬよりないんだな」 「そんな街で無縁仏なんて珍しくもないのに?」 「背中に卒塔婆の彫りもんがあったらしいよ」 「ああ」 「ぴたりでしょう」 「……おかしいよね。卒塔婆は生前の善行を故人の善行にもなるからと作るものなんでしょ。伯父貴に善行があっ

          月と痩せ犬#墓標

          カオカタチ2

          自己開示的自己紹介の是非 noteの140文字の自己紹介欄に何をどう書けばいいのか、迷う。 試されている気がする………。 年齢、性別、居住地、家族構成、職業職歴、趣味、特技、病名、特性名。こういうのは小説を書く人には必要がないと思っている。 むしろ邪魔だと思っている。 日常生活で散々、生年月日、性別、職業をきかれまくっているのになぜわざわざ創作の場所でまで…………とウンザリもしている、個人的に。 その人だから書けた。その人にしか書けない。 というものはあって、それ

          カオカタチ2

          カオカタチ1

          目的 小説を書く、創作をする、ということに目的はあるのか? 今は、書くということそれ自体を目的にしているといえる。 noteで書き始めて5年も経つがその先を見つけられない。 ここにだけ書きたいものを書ける時書ける分だけ書いて載せる。その繰り返しだ。 読んでくれたり交流してくださる方がいるから、ある程度のペースを守って書けるはnoteをやっていてよかったと思うポイントだ。 文章がうまくなりたい。 これには目的がはっきりある。頭の中にあるイメージを、それにいちばん相

          カオカタチ1

          カオカタチ0[雑文]

          少し前から『書く』ことについて書きたいと考えるようになった。 私は自分で作ったお話や詩をnoteに載せている。 私はアイウカオというユーザーネームで書いている。 私は『書くことと私』について考える時間が長い。 それを書き出してみたい。 でも少し躊躇する。 以前、「表現することにこんなに渇望しているんだ!」という熱い想いの内容で詩を書いたら、役者仲間(私は舞台俳優をしていた)に喝破された。 「そんな渇望は表現者はすべからく持っておる!そんな詩は凡庸以前で何も響かな

          カオカタチ0[雑文]

          タマヨリヒメとワダツミの絵の進捗です。おやすみの日にちょっとずつ描いてますがもう9月!早くない?やることなすこと人の2、3倍の時間がかかるので、誕生日も2年に1回とかでいい。おまけにロングスリーパーだから起きて活動する時間も短い。帰宅するともう眠い。時間を作れないのが地味に悩み💦

          タマヨリヒメとワダツミの絵の進捗です。おやすみの日にちょっとずつ描いてますがもう9月!早くない?やることなすこと人の2、3倍の時間がかかるので、誕生日も2年に1回とかでいい。おまけにロングスリーパーだから起きて活動する時間も短い。帰宅するともう眠い。時間を作れないのが地味に悩み💦

          くちばしのある貴婦人#単孔類

          ◇夜◇  ウピの嗅覚は夜に雑じるいろんな、『廃棄地帯』で起こる悲喜交々を感知した。そこに『外敵』がいないと知ってもちょっぴり臆病なウピは星々の監視を逃れて、なるべく岩陰を伝うように針に覆われた身体を移動させた。とげとけの髪の毛の下にある耳が地中の虫の動きをとらえ、ウピの鋭い爪は蟻の巣を掘り当てた。 「さあ晩ごはんだ」  長い、びっくりするほど長い舌を右往左往する蟻の群れに差し入れると、ウピはそれらを全部たいらげた。  リュックサックの中にはレディがー正確にはレディの部下がー

          くちばしのある貴婦人#単孔類

          タマヨリヒメとワダツミあとがきとか

          ==感謝ーーーーー!!!====== 気がついたらほぼ3年もこのお話に取り組んでいて、気がついたら30万字くらい書いていて、頼まれたわけでもお金になるわけでもないものをしこしこと書いていて…………………楽しかったです。 書くことが排泄行為の一種でしかないと思っていた自分の意識が、この3年でどれだけ変わったかまだ全貌は分かりません。でも変わったこと確かです。 読んでくれてありがとう、スキをくれてありがとう、コメントをくれてありがとう、気にかけてくれてありがとう。 どれだ

          ¥100

          タマヨリヒメとワダツミあとがきとか

          ¥100

          書き終えてワダツミって魂ごと体真っ二つ(痛そう)で、半身は深海魚に食べられて(グロい)、お家に帰りたいのに罪人の刺青みたくされて(帰宅困難者)、再会した自分の半身が幼女になって(困惑)、帰ってきてもいいよただし建材として(半身は警備員ね)って話でお労しくて誰が書いたのって思った😂

          書き終えてワダツミって魂ごと体真っ二つ(痛そう)で、半身は深海魚に食べられて(グロい)、お家に帰りたいのに罪人の刺青みたくされて(帰宅困難者)、再会した自分の半身が幼女になって(困惑)、帰ってきてもいいよただし建材として(半身は警備員ね)って話でお労しくて誰が書いたのって思った😂

          璦憑姫と渦蛇辜 終章「海神(うみがみ)」③(完)

           高熱の硫酸の吹き出すのは水の底、地の割れ目だ。水の圧は途方もなく、ひたすらに冷たく、海雪が音もなく降る処。光のない死の世界もまた海である。 そこへ深海の鮫が集まってきた。その目の中に磯螺がいる。新しい真海の王の誕生の報は瞬く間に八十諸神の間を駆け巡った。  いと美しき王であると。 腰まで届く御髪は自ずから発光するように白く、比類なく美麗であると。厳かな眉目に憂いの影が落ち、海底の深淵よりも暗い瞳は冥府を従えるものの証。 威容を放つ体躯に足りないものはひとつもなく、手にした

          璦憑姫と渦蛇辜 終章「海神(うみがみ)」③(完)

          璦憑姫と渦蛇辜 終章「海神(うみがみ)」②

           それは海の向こうから迫ってくる波の壁だった。大きすぎてその壁と島との間にどれほど隔たりがあるのか目測できないほどだった。 その巨大さに目が釘付けになってそのまま吸い込まれていきそうな、万物の物差しから外れた高波をタマヨリは見ていた。 ーあれは『波濤』じゃ。 タマヨリは直感した。 鉾の力のあらん限りにさらに上乗せした力でもって起こした高波だ。 誰が? もちろん『波濤』を持っているのは乙姫だ。それだけでなく彼女に力を貸すものがいる。 ーああ、海の神さま達はお怒りだ。島を砕

          璦憑姫と渦蛇辜 終章「海神(うみがみ)」②

          璦憑姫と渦蛇辜 終章「海神(うみがみ)」①

           海の八十諸神集いてはじめはそぞろに、やがてにぎにぎしく云い交わし合うは『竜宮』の行く末。 いくばくのひまもなく消えて無くなる海の都を如何せんと、あちらでもこちらでも嘆き怒り悲しみ、はては笑い出す者まで現れる百面相の神々だ。 「連れ戻せ」と一柱が宣った。 「連れ戻せ」と神々が追唱した。 「海神を連れ戻せ」「ふたつ合わせて連れ戻せ」「しかして島の結界は? 」 再び顔を突き合わせる神々に、隅の方で小さくなっていた磯螺が嗄れ声で云った。 「ひとつだけ方法はある」 八十諸

          璦憑姫と渦蛇辜 終章「海神(うみがみ)」①