【9月】PocketReport
下旬になってやっと涼しくなってきましたが、まだまだ暑い日が続いた9月。
子どもたちの夏休みは終わりを告げ、学校が始まりました。夏休み中のお土産話や合同運動会、学校生活について意気揚々と、あるいはぽつりぽつりと話してくれるので、充実した生活を教えてくれてスタッフは嬉しい限りです。
ある女の子に雑談ながら「Pocketを他の子におススメするとしたらなんて言う?」と尋ねてみました。「ゆっくりもできるし、物がたくさんあるから、自分の好きなことを好きなときにできるから楽しいよって言う」と話してくれました。嬉しいお言葉...!もっともっと自分の好きなことが見つかる場所にもできたらいいなと思っております!
今回はそんなPocketライフをピックアップしてご紹介します!
やりたい!を広げる。Pocketスタンプゲットだぜ!
スタッフの中では、子どもたちが自分たちが知っているものの範疇でやりたいことを繰り返していることが課題に感じられた1学期。好きなことをやってほしいと思いつつ、世界も広げてほしいと考えていました。どんな活動をしたのか、どんなことに挑戦したのか、より可視化できてフィードバックをしやすくするために「Pocketスタンプ」「10ミニッツチャレンジ」「Pocket求人」「pocketファイル」を9月から導入してみました!
Pocketスタンプ
Pocketに参加したり、Nestからの挑戦状やお願いごとに挑戦・達成できるとスタンプを貰え、たまると特典をゲットできます。
Nestからの挑戦状!―10ミニッツチャレンジ―
普段やったことがないけどちょっと試してみてほしいNestからの挑戦状「10ミニッツチャレンジ」。カプセルトイを自分でまず引いてみて、出てきたお題を10分間で挑戦したらスタンプ1つ、達成できたらスタンプがもう1つもらえます。もちろん、挑戦するか否かも自分で決めてOKです。
▶ミッション:夏の終わりをテーマに詩を書け!
普段Pocketに来てはほとんどを薪割りに時間を費やす男の子。いきなり難題に当たったー!と最初は頭を悩ませていましたが「やってみる?」と聞くと、「やる!」と一言。「そもそも詩って何?」「学校でやったやつか!」と、タブレットを使って調べますが、中々筆が動かない様子。周りで見守っていたNestスタッフや大学生のアルバイトスタッフも、ちょっと自分もやってみるか....とテーマに沿って詩を書いてみました。男の子も「なるほど...こうやって書けばいいのか...」とじんわり理解したようで、夏の終わりと言えば、と言葉を並べていきました。普段慣れない詩を書くという経験。「ふかく考えすぎたけど、楽しかった」と本人も振り返っています。自分の経験の幅が広がったようですね。
▶ミッション:日本語以外の言語を使って、3行以上の日記を書け!
いつも自作の漢字や言葉遊びをしたり、他言語に少しだけ関心のある男の子。この時選んだ言語はギリシャ語でした。Pocketに来ていた大学生のお兄さんが伴走してくれて、タブレットで調べながらささっと日記を書ききりました。その後もスタッフに「これはなんて言ってるでしょうか!」とギリシャ語クイズをしてくれたり。自分の元々の関心を、また普段とは違った角度から遊び、深めている様子でした。
▶ミッション:「物語展」の作品を一枚選んで、その作品にまつわる物語を創作せよ!
Pocketミュージアムに当時展示中の「物語展」から選んだのは『そこにいる』(yunnGold作)。冒険家が主人公の、短い物語です。本人は、「自信作!続きも書いてみようかな」と満足げな表情を見せてくれました。鑑賞から創作へ、そのサイクルを生み出してみた結果、「もっとやってみたい!」に繋がった瞬間でした。
▶化猫堂の中から読んだことのある作品を一つ選び、ポップを書け!
Pocketのなかにある本屋・カフェ・文房具屋の「化猫堂」。今回のミッションは「ポップづくり」。まずは並んでいる本の中から知っている本を探しにいきました。選んだのは絵本『おしいれのぼうけん』(ふるた たるひ・たばた せいいち著)。ポップを書くのにまずは内容を思い出すところから始めました。じっくり読み返しながらも「どんなの書いたらいいかな...」と悩みながら、最後までびっしり一枚書くことができました。
▶ヌマエビをつかまえよ!
まずは、「ヌマエビってどこにいるのー!?」とNestスタッフやPocketを訪れていた大学生に聞き込み調査です。場所が分かったらいざ出発。大学生も一緒に誘って、網と虫かごを持って意気揚々と出かけていきました。しかし「池の水が掃除されたばっかりでいなかった...!」と結局捕獲できなかったそう。ただ本人は落ち込むどころか「次はウナギとかとってみたい!」とウキウキしながら話してくれました。
Pocket求人
魚のお世話などミッションでやってもらうよりも継続してほしいものや、ちょっとしたお手伝いをお願いしたな、というものを「求人」として貼りだすようにしました。報酬は難易度に応じて個数が変わる「スタンプ」です。どんなものがあるか、ご紹介します。
▶学芸員募集!
9月26日スタートの「森林(もり)展」に向け、子どもたちに展示作品を選んでもらう仕事をお願いしました。名乗り出たのは女の子2人。作品レンタルサイトからじっくり選んでいきます。「この作品にはこんな物語がありそう!」「(この作品みたいに)森林がにぎやかになる瞬間が好きだから」「見た人に涼しくなってほしいな」などなど、自分にとっての「森林」をイメージしながら作品を選びました。
▶畑のお世話係募集!
高齢者施設「ひだまり」の敷地内にある畑のお世話のお手伝いを長期で募集したところ、1人の女の子が毎回お手伝いをしてくれています。
水やりや草抜きや、次に植える種や苗の選定など、仕事は様々。夏前に植えたさつまいもを試しに抜いてみると「まだ小さいなぁ」ということに気づき、10月の予定を立てる拠点大会議では「後半にいも堀りできそうだよ!」とみんなにお知らせしてくれていました。9月はブロッコリーの苗やほうれん草の種をまきました。収穫が楽しみです。
Pocketファイル
スタッフからフィードバックがちゃんとできていないのでは?という反省が挙がりました。やったことをGoogleフォームに書いて毎回振り返りはしていたのですが「どんなことをやったのか」の記録がうまくできていないと感じ、写真にとったものを印刷してポートフォリオにまとめていくことを始めました。たとえば、フォームだけだと「お菓子を作った」しか残らないのですが、写真に感想、作り方を書いておくことであとで見返すと「こんなお菓子作ったのか」と少しずつ積み重ねができることを期待しています。見た目にもわかりやすく、また保護者の方にも観てもらいたいと貯めていっています。
ここからは、Pocket活動についてのレポートです!
ShopBot第二弾!
は「Pocketに出張ShopBot!」ということで、自動で木材を加工し切り出す様子を目の前で見ることができた子どもたち。「私もやりたい!」「もっとやりたい!」と声があがり、今回はShopBotがある株式会社さつきさんの工房にお邪魔させていただきました。前回に引き続き、仲子竣祐さん、山本望愛さんにご対応いただきました。ShopBotでお気に入りのキャラクターが掘り出されるのを待っている間に、インパクトドライバーや、のこぎりなど実際の器具の使用方法も教えてもらいました。ほとんど初めて触る子もいれば、中には自分のインパクトドライバーを持っている子、お家の方と一緒に使ったことがある子もいました。職人さんによる機械の調整やスムーズな手作業を間近で見ながら、あっという間に出来上がった自分の作品。大事そうにPocketに持って帰っていました。仲子さん、山本さん、さつきさん、ありがとうございました!
JICA中国大学生フィールドワーク受入れしました
「地域づくり×国際協力」をテーマに、JICA中国が主催する大学生を対象としたフィールドワークの受入れをしました。中国地方各地から大学生9名が集合し、Pocketで10日間の宿泊・共同生活をスタートさせました。Pocketに来た子どもたちとも一緒に遊んだりワーク作りに協力してもらったり、交流をしました。
ケニアとパキスタンとの異文化交流!
9月10日にPocketで行なわれた「国際協力デイ」。JICAフィールドワークで訪れた大学生9名が懸け橋となり、西粟倉近隣で活動している研修員の方との交流の日です。研修員の方はそれぞれパレスチナとケニヤ出身で、子どもたちとの異文化交流を楽しみました。
前半と後半に分かれて、子どもたちにそれぞれの国の文化に触れてもらうワークショップを行ないました。前半のパレスチナパートでは、子どもたちと一緒に「ババガヌーシュ」というアラブの伝統的な料理をつくりました。ナスをオーブンで焼いて、細かく切ったものをヨーグルトとペーストし、パンでディップして食べるというものです。
焼き時間にはシアター(朱燈座)に移動し、パレスチナの公用語、アラビア語で遊ぶかるたをしました。遊びを通して、基本的な挨拶から自己紹介までどんどん覚えていく子どもたち。オーブンの様子を見に厨房へ移動する間も、呪文のようにアラビア語を唱えていました。
そしていざ「ババガヌーシュ」を実食してみると、子どもたちからは「美味しい!」という反応が。ある女の子が「家でも作りたい!」と相談しにきたのですが、中々自分から研修員の方へ話しかけるのには勇気が足りない様子です。大学生のお姉さんがそっと背中を押してくれて、モジモジしながらも「レシピ、プリーズ」と伝えることができました。研修員の方も笑顔で応えてくださり、英語で書かれたレシピを大学生が和訳して渡してくれました。
後半のケニヤパートでは、研修員の方からケニヤについて紹介がありました。アフリカのどこにあるのか、どんな言葉が話されているのか、どんなスポーツが盛んで、どんな食べ物、産業があるのか。分かりやすく地図や写真を使用した説明に、子どもたちも興味津々です。プレゼンテーションを元に、大学生によるクイズもありました。
お話のあとは厨房に移動し、ケニヤの伝統的な料理である「ウガリ」を一緒に料理しました。米粉(コーンフラワーが手に入らず代用)と水を混ぜて作り、鶏肉のスープと一緒に食べました。
前半・後半終わり、その後の自由時間では、子どもたち自ら「研修員の人たちにお礼の手紙を書きたい!」と相談しにきてくれました。大学生のお兄さんが一緒に英語で文章を考えて、研修員の方に手紙を渡すことができました。子どもたちからは「知らないことをたくさん知れて楽しかった」「今日人生で一番楽しかったかも」「私、将来世界一周してみたい!」などの声が。子どもたちの世界が大きく広がった日になったようでした。
Pocket会員も引き続き募集中!
【日程】火・木・土 14:00~18:00
【対象】小学校4年生~高校3年生
【利用料】
〈初年度入所費〉5,000円(保険料・運営費等)
〈月額〉5,000円 または 〈1日利用〉700円
※1日利用は5枚回数券で販売となっております。
※村外在住の方は、月額8,000円または5枚回数券5,000円です。
一日体験も受付中です!お気軽に遊びにきてください!
その他ご不明な点等ございましたらお問合せください。
✉:info@nest-n.org ☎:0868-75-3191
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?