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ストロボを失った私が、いかにしてコミケ撮影を戦い抜いたか

今回のコミケもWebメディア用の写真撮影をさせていただきました。

が、初日にいきなりトラブル発生!ストロボ左手で持ったら肩がピキッと言いまして、左肩が上がらなくなりました(ガーン)。

最近のコスプレ写真は晴天でもストロボを使うのが主流になっていますが、これはもうストロボに頼るなという神の啓示だと捉えて普段のポートレートで慣れ親しんでいる自然光一本で戦おうと決意しました。

ということで、アンコントラブルなことが多いイベントでの撮影をいかにして戦い抜いたか記録しておこうと思います。何かの参考になれば幸いです。

①光を考える

とにかくコミケ4日間は日差しが強く、特に撮影可能時間はほぼずっとTOP光。
ということで、いかにして上からの光を捌くかを考えました。
こちらは木の陰で遮光した写真。
火将ロシエルさん)

同じく木陰で遮光。木洩れ陽をアクセントにしました。
くりえみさん)

TOP光の時は上を向いてもらってフラットに光をあてるという手法もあるのですが、強すぎなので却下。
逆に屋上は床が白いのでバウンスを利用するべく下からのアングルで撮影しました。
CRMさん)

今度は白壁のバウンスを利用してみました。背中側から光が来ているのですが、ハイライトをお尻に持っていくことでスタイルの良さも強調したいなと。
岩瀬唯奈さん)

傘をお持ちだったので、そちらで遮光。いい感じに光がディフューズされて顔周りに綺麗な光が入りました。服も白、傘も白、そこに黒系のウィッグが入るので視線誘導も効いてるなあと。
本田夕歩さん)

こちらも傘を使っての遮光。いい感じに顔に光がまわりました。
ふれいあさん)

遮光はできそうになかったので、逆光気味にしつつ、床バウンスで顔の光を担保、そして絶対に白飛びだけはさせないぞという強い気持ちで撮りました。僕は結構白飛びしないギリギリを攻めるのが好きなのですが、露出というよりはシャッタースピードで調節しました。
伊織もえさん)

②背景をできる限り整理する

イベントはどうしても背景がごちゃごちゃしてしまうもの。それがイベントの味と言えばそうなのですが、できれば被写体のみに目がいくように設計したい。
ということで、こちらは背景ごちゃついてたから下からのアングルで撮ることで、顔を空の部分に置くように整理しました。
伊織もえさん)

こちらは逆に上からのアングルにして地面しか映さないことで整理しました。
ひのきおさん)

人の目はハイライトに目が行きがちなので、その近くに顔を配置、さらにパースも若干効かせることで被写体の物憂げな表情へ視線誘導しています。
くりえみさん)

こちらもハイライト部分に顔を配置して視線誘導しています。
かざりさん)

最後にどうしても後ろの人が映る時は潔く開放で撮る、これに尽きます。
涼本奈緒さん)

③環境で遊ぶ

芝生が緑で、カラコンも緑だったので、これは緑のゴースト入れたら面白いかなと思ってやってみました。
霜月めあさん)

さらに極端にフレアを入れてみた一枚。ポーズにかぶるようにして魔法使ってるような雰囲気にしてみました。
篠崎こころさん)

風が吹いてきたので、動きのある写真にしました。
風になびいてる服を写すとどうしても右上のスペースが空いてしまうので、そちらに視線を送ってもらうことで、その先に何かあるのかも!って思わせるようにして補完。ドラマチックになったかなと。
JILLさん)

上からアングルの極端な例。屋上の床は白いのを最大限に利用したら白ホリみたいになるかなと思ってやってみました。イベント感全くないけど、白い衣装だしこれもまた一興かなと。
さなさん)

最後。視線をもらえない時は視線の先に何があるか想像させるように、空間を開けるのも手です。こちらは視線の先に緑が少なかったので、視線の先にある何かを演出できたかなと。
くりえみさん)

制約の中で最大限楽しむこと

今回ストロボなしという制約の中でも工夫することで良い写真が撮れることが実感できた。

そもそもイベント撮影にしても街中ポートレート撮影にしても制約がいっぱいだ。
その制約を制約と捉えずに、いかに今ある環境を認識して遊べる(楽しめる)かが重要なのかなと思いました。

ある意味左肩がいかれてくれてよかったかもなあと思いつつ、病院行ってきます(笑)。

以下、コミケのレポート記事です。良かったらご覧になっていただけると嬉しいです。

Photo & Text by 関根康人(Nessie)


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