見出し画像

ポイントを 集めて楽し 老いの春

 コンビニで買い物をする度にレジで「ポイントカードをお持ちですか」と聞かれる。カードを持っていない者にとっては、「持ってない」といちいち答えるのは煩い。せっかくポイントが付くのだから持てば良いようなものだが、財布に入れるカードを増やしたくないので持つことを躊躇している。

 ポイントカードを上手に使えば、家計の不足を補たり、生活の幅を広げたりできるのも事実だ。私の周りにも、貯まったポイントで海外旅行を毎年楽しんでいる強者がいる。また先日は、あるテレビ番組が諸物価高騰をポイント獲得によって凌ごうとしている人を取り上げていた。番組の中で、歩いたり、車に乗ったりして移動するだけでポイントが貯まるアプリを紹介していた。

 これならカードはいらないし、毎日の散歩の励みになるのではないかと思い、早速アプリをスマホにダウンロードした。アプリは、移動距離をGPSで捕捉してポイントを付与するようにできている。500ポイントと貯まるとガチャが1回でき、その景品はコンビニのコーヒー無料券、通販サイトのクーポン券等である。私の場合、毎日の散歩で200〜300ポイント程度獲得できるので、2日に1回ガチャが行える勘定だ。

 気晴らし、健康目的の散歩にポイントを貯めてガチャをする楽しみが加わったのは良いのだが、移動するだけでなぜ特典が得られるのかが分からない。大半のポイントカードは、消費者の囲い込みや消費者ニーズの把握が目的だと思うが、このアプリはそんなことには役立ちそうにない。果たしてその目的は、
 利用者の健康増進が目的? アプリ提供者は厚生労働省ではないしなー、
 国民の行動監視の実験?  ビッグ・ブラザーじゃあるまいし、
色々と考えてみるが分からない。

 ポイントカードやアプリもそうだが、デジタル化、通信技術の進歩、スマホの普及によって次々に新しい仕掛けが登場している。年寄りの多くは、その絡繰りが分からないまま使っているのだが、大丈夫だろうか。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?