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ジジババが 理解不能な ユーチューバー

 日曜夜のテレビの番組「ポツンと一軒家」(朝日テレビ)は、毎回そこに住む人の来し方を良く捉えていて面白い。住人は大半が老夫婦、単身の老女で、年齢は70歳〜90歳である。年齢が近いので、住人に親近感が湧いて番組を面白く感じるのかもしれない。

 番組は面白いのだが、番組中のC Mがやたらと多くうんざりする。そこで最近は録画して後日CMを飛ばして観ることにしている。C Mは細切れで、1つの内容を理解する前に次のC Mに移行している。C Mが細切れなのは、この番組に限ったことではなくドラマ、バラエティー、ニュース等、どの番組も同じである。統計を調べてみると、テレビC Mに占める15秒のスポットC Mの割合が全体の3/4に達している。

 ユーチューブのC Mはもっと短くて更に忙しない。ユーチューブのC Mには、5秒で終わるものや、5秒経つ前に視聴者の意思で終了させられるものすらある。これでは顧客に訴求できないのではと心配になるが、近年ユーチューブのC Mは大幅に伸びているそうなので、自分が世の動きに付いて行けてないだけのようだ。電通の調べによるとユーチューブを含むインターネット広告の広告料がテレビ、ラジオ、新聞等従来のメディアの広告料を超えているそうだから正に隔世の感である。

 隔世の感と云えば、小学生の将来なりたい職業の上位に、ユーチューバーが上がっていることもそうだ。自分の趣味や特技、たわいも無いパーフォーマンス等を動画に撮ってユーチューブにアップする。そんなことが職業になるなんて思いもよらないことだ。しかし、視聴者が増えるとC Mがつき、動画の再生回数に応じてC M収入が得られるカラクリになっており、年収が億を超えるユーチューバーもいるらしい。「テレビのC Mが煩わしい」と嘆いている老人には理解不能の世界だ。
 しかし、もし孫たちがC M収入で飯を食う「ユーチューバーを目指す」と言い出したら、ジジババとしては「それ何」では済まされない。

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