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縮み行く 日本先取り ウイズ・コロナ

 新型コロナウイルス感染者が全国で20万人を越え、第6波のピーク時の10万人の2倍に達した。にも関わらず、重症患者数が少ない、病床使用率が低いとして政府、自治体は未だに行動規制は行っていない。その一方で、従業員がコロナ感染で出社できず仕事に支障をきたしている職場が増えていると聞く。ここは、2年半に及ぶコロナ禍で疲弊した経済の立て直しを図ろうとするウイズ・コロナ政策の正念場かもしれない。

 経済活動では消費面にしか参加していない老人にも第7波の影響が及んでいる。大相撲名古屋場所のテレビ観戦を楽しんでいたら、力士、その他関係者にコロナ感染者が出て休場する力士が日に日に増え、幕内、十両の取組数が大幅に減少してしまった。夕方6時に大相撲中継が終わりチャンネルをプロ野球中継に切り替えると、こちらもコロナ感染者が増えて、突然試合が中止になったり主力選手を欠いたチームが出てきたりしている。それでも、時間を持て余す老人にとっては、取組や試合をやってくれるだけ有り難い。これこそウイズ・コロナだと思えなくもない。

 そんな中、JR九州で従業員にコロナ感染者が増え列車の運行本数を削減したとのニュースが目にとまった。列車の運休は、相撲や野球の例とは違い、通勤、通学、貨物輸送と人々の生活への影響が大きいので、ウイズ・コロナだから仕方ないでは片付けられない。それじゃ、行動規制をかけるかとなると、それでは第6波までと同じでいつまで経ってもコロナ禍から抜け出せないことになる。待て待て、列車本数の減少という事態は、これから人口減少が進む日本社会の先行事例と見ることもできるのではないか。人口が減少すれば鉄道の利用客は減るし、運転手の確保もままなら無くなるのだから。

 大相撲やプロ野球だって、ウイズ・コロナで起きているに事態は、JR九州で起きている事態と同様に将来を暗示しているのではないか。こんな思いつきは年寄りの縮み思考のなせる業だろうか、若者の意見を聞いてみたいものだ。

                               (2022.07.29)

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