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酒屋閉じ コンビニとなり 50年

セブンイレブン練馬3丁目店

 西武池袋線の練馬駅近くにあるセブンイレブンを訪ねた。買い物ではなく、存在を確認するために行ったのだが、49年前と同じ場所に目指す店はあった。わざわざバスと電車を乗り継いでまで確かめに行ったのは、1週間前の新聞に載った、「セブンイレブンの1号店が誕生して50年」との記事を読んだからだ。

 練馬のセブンイレブンは開店は、1号店とほぼ同じ時期だったはずだ。結婚して入居した社宅の近くにあった酒屋のセブンイレブンへの転換は印象的だった。酒屋には、ビールや日本酒を買いに行っていた。セブンイレブンになってから直ぐに店を訪れ、店主と話をした。40歳前後の店主は、「旧態依然とした酒屋にしがみついていても、将来がないから」てなことを言った。

 同じ場所とは言え、2階建の酒屋を改造した店舗だったものが、7階建ての立派なビルになっている。そのビルの1階にセブンイレブンが入っている。店はあっても、さすがにオーナーは代替わりしているだろう。店に入って、年配の店員に聞いてみる。「店のオーナーは20年前にこのビルを建て、それと同時に店を他の人に譲り、今はビルの最上階に住んでいる」との答え。

 あのオーナーは、「酒屋をセブンイレブンに変えて良かった」と思いつつ経営権を譲ったのだろうか。我が家のそばのファミリーマートのオーナーは老体に鞭打って、店舗を維持している。とりわけ、開店時間が7時/11時から24時間営業になった後は、人手の確保に苦労している。

 思い出のセブンイレブンを訪ねて、勇気ある決断をした酒屋の店主の50年に思いを馳せることになった。コンビニは半世紀の間に、店舗数が増え、新たな機能が次々と加わり、生活インフラと呼ばれるまでになった。私も複合機をマイプリンター代わりにしたり、コーヒーをイートインで飲んだり、便利に使っている。これからも5年、ひょっとすると10年、利用し続けるであろう。コンビニオーナーの皆さん、頑張って下さい。

(2024.05.25)

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