アルコール 低めが今の トレンドか
ビールのテレビCMが最近増えたように感じる。ビールメーカーが「若者のアルコール離れ」をなんとか食い止めるために、若者向けのCMを増やしているのだろうか。「若者のテレビ離れ」と言われて久しいのに、テレビにCMを打ってはたして効果があるのだろうか。
そんなCMの中に、オヤと思うキャッチフレーズがあった。
「ビールとの新しい付き合い方が始まっている。」
「やりたいことを楽しむためのビール。」
ターゲットを若者に絞ったCMのようだ。
飲んでもゲームをしたり、ドラマを一気見したりするのに支障をきたさないビールということで若者に訴求したいらしい。広告主のターゲットではない我が家の老人2人が、アルコール度数が3.5%と通常のビールより低いことに反応した。
「あら、このビールいいわね。」
「そうだな、晩酌にノンアルコールビールは味気ないが、これは我々に向いているかもしれないな。」
早速買ってきて夕食時に試してみたが、アルコール度5.0%の通常のビールと味も喉越しも変わりない。毎晩アルコールを摂取することによる、体への悪影響についての心配も和らぐというわけで、晩酌はもっぱらこのビールになった。
アルコール度数低めが好ましいと思うのは我が家だけのことではなく、世の中全般の傾向のようだ。経済誌のオンラインサイトに、
「『ストロング系』愛飲者たちに起きていた大変化
愛飲していたシニア層でも中アルにシフト 」
と銘打った記事が上がっていた。
この記事によると、60代が購入する酎ハイの中心が、アルコール度数8〜9%台のストロング系から5〜7%台の中アル系へシフトし、昨年は中アル系の比率が遂に50%を越えたのだそうだ。
この記事が紹介しているように、老人の低アルコール指向が強まっているとするならば、冒頭のアルコール低めのビールCMのターゲットは、若者から老人に切り替えた方が宣伝効果は大きいのではないだろうか。
(2024.03.16)