Cadreメモ:想い
Cadreでは感情面だけではなく、
「自己の意志や目標、願望など、自己の内面から湧き上がる思考や意識」という概念を重点的に扱っている。
より人間的に、健康に生き、成長するという
高次的な欲求という性質上、根底にある生理的欲求を一定以上満たし、安全が確保出来ているヒトほど豊かで強い想いを有していることが多い。
心の核
シャドウだけではなく、ただ変異した者にとっても「想い」は精神的な核として存在している。
しかし、変異した者たちはコンプレックスや歪んだ欲望が剥き出しになりやすく、本来抱いていた想いを忘れたり、見えなくなっていることが多い。
内なる自身と向き合い、覚醒することで「苦悶能力」の内容が、想いに対応した本来の形に変化することもある。
ただし、能力の負の面が完全に消える訳では無い。
エヴェンの手記
汚染に悩まされている患者に対し、キースから手渡されたダガーを使用した。
恐らくラトレイアから拝借したのだろう。
彼はそこの司祭一族だ。
それはそうと、ダガーの使い方は彼から聞いている。
胸に突き刺し、念を込めて引き抜くのだ。
刃は半精神的物質で出来ているので負傷の心配はない。
ダガーに宝石のような物質が付着して引き抜かれ、患者は石が抜けた途端に心神喪失状態となった。
石は黒い粘液で汚れていた為、丁寧に手入れをしてから戻すと正気を取り戻した。
十中八九、粘液は穢れだろう。
その後、いくらか試して見たところ
想いは決まって、宝石と似た形を成して具現化する性質があるようだ。
石を手中に収めれば、術者を超える精神の持ち主でない限りは基本的に従順になり、問いかけには正直に答え、思想を操作して思うがままにコントロールすることも可能である。
抽出した想いは石の形ではあるが、合体収集ができる性質がある。
それを考慮すると、集団洗脳も可能とみなせる。
しかし、使い方を誤ってはいけない。
想いが肥大するほど、その輝きは術者にも影響を及ぼす可能性があるのだ。