戻らない
【あの頃に戻りたい】と考えることがよくあった。
いつ頃まで遡りたいかと考えてみると、数年前まではたくさんそう思えるポイントがあった。
決まってそれは、家族と、友だちと、恋人と、夢と
そんな色々に囲まれて満たされて、ただただ楽しくて幸せで、このまま時が止まればいいのに、なんて毎日どころか一瞬一瞬、思っていた頃。
今でも過去を振り返ってみて、やり直してみたいことはたくさんあるんだけれど、不思議と【あの頃に戻りたい】というのとは少し違って、違った現在(いま)に辿り着くための別の選択、ってのを想像してみて
やっぱり、ここなんだ、と、今の自分を、この立ち位置を確認する作業を楽しんでるような感覚。
いつも、ジタバタしてきた。
ガマン弱い私は、何事にも納得いくまでジタバタしてきたと思う。
最初から、仕方ない、と諦めてしまえば楽だったことが星の数ほどあったな、と思う。
いろんなことを長患いして、周りのひとからすればムダな時間に見えたとしても、私にとっては、思う存分ジタバタしてやれるだけのことをやる、それはその時々で必要なステップだったなと思う。
だからこそいつも、最終的には後悔なく、ある日突然、アッサリと立ち直ってきた。
その結果得たものは多分、失ったものよりはるかに尊くて、私にはなくてはならないものばかり。
だから今は、戻りたい過去は、ない。
苦しかったことも
幸せだったことも
頑張ったことも
頑張れなかったことも
すべてやり直しがきかないからこそ、これから先の未来を、後悔しないように生きていこう、と決意するための力の源になっていくものだと思っている。
点と点をバラバラのまま、なにも感じずに生きるよりも、繋げて線にして、何かを描いたり色をつけたりしながら、たくさん感じて生きていきたい。
その繰り返しの先に、自分が思い描いている未来がありますように、と、そんな気持ちで日々を生きている。