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博論日記79/365:帰ってきた/本が出ます
昨日の日記に書いたとおり、アテネ→モスクワの帰国便でひどい目に遭った。かなり恨みのこもったひどい文章を書いてしまったと自分でも思うのだけど、ライヴ感があるのでそのままにしておきます。
あまりいい経緯ではないものの、UAEの二つの大規模な空港をひと夏で両方使うことになったわけだが、個人的感触から言えばドバイ空港のほうが好きだ。単純にキレイだからだ。ただ、すべてのものが1.5倍スケールになっているのではないかと錯覚させるほどにスケールがでかく、下手をすると永遠に迷いそうな感じすらある点は良くもあり悪くもある。
お金を出してでもどこか休めるところをと思ったのだが、不幸なことにカプセルホテル的なところは予約で満室だった。しょうがないのでいい感じのソファを見つけてそこで数時間眠った。眠りに落ちたときには誰もいなかったのに、起きたときにはまわりで私と同じように寝ている人がたくさんいた。破れ窓理論の実例を見た気がする。
9時に搭乗ゲートが開く便なのだが6時半くらいに起きてしまったので、ご飯を食べに行った。
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飛行機から見える景色が徐々に砂漠から草原と移り変わっていく、無から、また別の種類の無へ、という趣ですね。
そんなこんなで帰ってきました。
本を出すことになりました。翻訳ですが、初めて自分の名前がドーンと活字になって出るので、大変嬉しいです。しかし、最初の本で、まさかチャイコフスキーの横に名前を並べることになるとは思いませんでした。
1866年にモスクワ音楽院が開校されて以降、「基礎理論(楽典)」「和声法」「管弦楽法(自由作曲)」の授業を受け持ち、12年間にわたって音楽理論の教授として教鞭をとったチャイコフスキー。原書はこの間、学生たちに授業するため著されたもので、ロシア最初の和声の教科書である。在職中の12年間は、交響曲、《白鳥の湖》等のバレエ、オペラ、幻想序曲《ロメオとジュリエット》等の管弦楽曲、『ピアノ協奏曲第1番』『ロココ風の主題による変奏曲』など、幅広いジャンルの作品を数多く作曲した時期とも重なっているため、彼の作品の魅力を創り出している音楽技術の一部分を、この一冊から読み取ることもできる。
また、和声の習得を目指す教科書としての利用も効果的である一方で、チャイコフスキーや同年代の作曲家たちが和声の各要素についてどのように学び、考え、作曲し、そして後進の指導にあたっていたのかをうかがうことができる歴史的・資料的価値も含む貴重な一冊である。
↑を書いたのは私ではないのですが、だいたいおっしゃるとおりだと思います。もう少し詳細な解説は巻末の「訳者より」に書かせていただいたのですが、9月頭くらいに、この場でもちょっとした紹介を書かせていただければと思います。
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