博論日記493-494/365:「引用の織物」、そして「断念」

「ヒトとしての成熟が、「自分はきっと何者かになれるはず」と無根拠に信じていなければやってられない思春期を抜け出し、「自分は確かに何者にもなれないのだ」という事実を受け入れるところから始まるように(地に足のついた努力はここから始まる)、書き手として立つことは、「自分はいつかすばらしい何かを書く(書ける)はず」という妄執から覚め、「これはまったく満足のいくものではないが、私は今ここでこの文章を最後まで書くのだ」と引き受けるところから始まる。」

—『ライティングの哲学 書けない悩みのための執筆論 (星海社 e-SHINSHO)』千葉雅也, 山内朋樹, 等著https://a.co/8psRAnD

ここから先は

1,197字
【終刊しました】日本と某国莫市の大学院で博士課程(専門:ロシア音楽史)に在籍している学生が博論(2本書かなければいけない)の日常生活、読書、進捗の記録です。音楽に興味のある方、海外の博士課程に興味のある方、ぜひ覗いていってください。

Ямон / やーもんの博論日記

¥400 / 月 初月無料

【終刊しました】日本と某国莫市の大学院で博士課程(専門:ロシア音楽史)に在籍している学生が博論(2本書かなければいけない)の日常生活、読書…

音楽学者の学習とロシア音楽研究の将来のためにご支援いただけると嬉しいです。演奏会や楽譜購入に使わせていただき、記事の内容も充実します。