博論日記123/365:論文がオープンアクセスになってます
7月頃にロシアで出版された論文「プロレトクリトの音楽教化:イデオロギー的プログラムと日常的実践 Музыкальное просвещение Пролеткульта: идеологическая программа и повседневная практика」が雑誌の公式サイトで無料公開されています。ロシア国外からPDFバージョンを購入するのは難しくなっている状況ですので、もしよろしければこちらから読んでいただけますと幸いです。
出版社がSNSに論文紹介を書いてくれましたので、そちらを共有させていただきますが、ロシア語ですのでこちらに翻訳も掲載いたします。
1920年代のソ連の大衆音楽教育はどのようにして構築されたのか?
プロレトクリトのリーダーがどのような課題を立て、レーニンに批判されてプロレトクリトが潰えるまで、音楽文化啓蒙は何をなしたのだろうか?
日本の音楽学者で、ソヴィエト国家が成立した時代の音楽組織を研究している山本明尚氏による新しい論文を刊行する。
山本氏はプロレトクリトの意義を再検討しなければならないと提起している。プロレトクリトの活動は、その極端な政治傾向とイデオロギー傾向によって、ふつう学者たちにはネガティヴな評価を受けている。
論文を読むとわかること
・音楽文化教化運動のイデオローグたちがどのような課題を言明していたのか
・現地でどのような教育実践が行われていたのか、どのようなレパートリーがその基礎となっていたのか
・生徒のイデオロギー的制限は何だったのか・大衆音楽院とプロレトクリトとの共通点は何なのか。
ここから先は
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/38669535/profile_ed3eb222ba5129044c050ea04b08d962.jpeg?fit=bounds&format=jpeg&quality=85&width=330)
Ямон / やーもんの博論日記
【終刊しました】日本と某国莫市の大学院で博士課程(専門:ロシア音楽史)に在籍している学生が博論(2本書かなければいけない)の日常生活、読書…
音楽学者の学習とロシア音楽研究の将来のためにご支援いただけると嬉しいです。演奏会や楽譜購入に使わせていただき、記事の内容も充実します。