三重から名古屋ってどうやって移動するの?【歩いて目指せ日本橋5日目】
この記事は、江戸時代の旅人みたいな放浪の旅に出たいと思い立った人生どん詰まりの京都在住OLが、京都三条大橋から東京日本橋までを徒歩で旅しようと試みた18日間の記録です。
【ルール】
【前回の記事】
四日市宿
おはようございます。早朝の四日市宿です。
今日はゆるめに四日市宿から伊勢国(三重県)最後の宿場町、桑名宿まで歩き、そこから電車でいよいよ尾張国(愛知県)に入ります。なぜ電車移動が挟まるのかは後々解説します。
四日市から桑名までの道のりはわりと平和だったのでダイジェストでお伝えします。
桑名宿
伊勢国最後の宿場町、桑名宿に着きました。四日市から12.5キロとそこまで遠くはなかったので(東海道を歩くと距離感がバグります)、「やっと着いた泣」と感涙するほどの疲弊感はありませんが、伊勢国を歩ききったと思うと感慨深いです。
桑名は、「どうする家康」ですっかり茶の間にも名前が浸透した徳川家康の家臣・本多忠勝が整備した城下町です。
生涯57もの戦で一切傷を負わなかった最強サムライこと本多忠勝ですが、諸事情から後年は家臣団から遠ざかり、織田信長に焼き討ちされた寺社の復興に加え、「慶長の町割り」といわれる大規模な区画整理に取り組み、江戸時代以降の桑名の礎を築きました。
彼の居城・桑名城は、現在は九華公園という市民憩いの場になっており、城の跡地には、本多忠勝像が建っています。あいにく東海道から外れた場所にある見所はことごとくルートから排除していた為、この時は九華公園には行かなかったのですが、どうする家康を見始めた今は悔しくてなりません・・・。今後どうする家康に託けて東海地方を巡る予定なので、その時絶対見に行きます・・・。
歴史を語る公園
道中、京都・三条大橋、富士山、江戸・日本橋と、東海道上の主要モチーフが再現された公園がありました。こんなに簡単に進めたら誰も苦労しないんですけども・・・。
七里の渡し
伊勢国最東端に着きました👏七里の渡し跡です。
東海道には2つ海路が設けられており、うち1つがこの桑名宿と次の宮宿間でした。海路は七里(約27.3キロ)あるので、「七里の渡し」と言われています。一応「佐屋街道」という陸路から宮宿まで行くことも可能なのですが、25キロと丸1日を要する遠さなので、4時間程度で移動できる七里の渡しは、先を急ぐ人、お金に余裕がある人には人気の交通手段だったようです。
悪天候による船の欠航や、最終便を逃して足止めを食らった旅人たちは、桑名、宮に泊まらざるを得なかったので、この2つの宿場町は東海道最多の旅籠(宿泊施設)を擁する大規模な宿場町でした。畿内や西国との行き来もありますが、伊勢神宮への参拝客も多かったのだと思います。
六華苑
七里の渡しのすぐそばにある洋館・六華苑に来ました。山林業で巨額の富を得た、明治の実業家・二代諸戸清六の邸宅です。
洋館の方は、鹿鳴館を設計した英国人建築家・ジョサイア・コンドルが手がけたとのことで、家主の清六さんはさぞかし儲けていただろうと邪推してしまいます。ジャージ姿で入るのが申し訳ない素敵な豪邸でした。
宮宿
さて、ところ変わって尾張国(愛知県名古屋市)の宮宿です。
前述の通り、佐屋街道を通れば陸路でも桑名〜宮は移動できるのですが、25キロという距離に怖気ついたのと、「江戸時代の人たちも船で移動したんだし・・・」ということで、近畿地方の誇り・近鉄で桑名から名古屋まで移動しました。歩けば1日、海路では4時間かかった桑名〜宮間の移動も、近鉄様ともなれば30分もかからず移動できます。鉄道って凄い革命だったんですね。
名古屋駅から宮宿側の七里の渡し跡までは地下鉄でも移動できたのですが、近鉄という禁じ手を使ったせめてもの償いということで、6.6キロ分歩くことにしました。
休憩を挟みつつ2時間ほど歩き、七里の渡し跡に着きました。すっかり夕焼けの空です。
名古屋の中心部から少し外れるので、人気はあまりないですが、江戸時代は桑名との往来でさぞかし賑やかだったのでしょう。江戸時代の旅人たちの姿に想いを馳せながら、夕日を見送りました。
後々知ったのですが、今でも桑名〜宮間の七里の渡しは秋に数回行われているそうです。所要時間は江戸時代と同じ4時間ということで、江戸時代の旅人と同じ時間の流れを体感できるのは楽しそうですね・・・!
さて、今回は短めでしたが、なんとか伊勢国を歩き切りました👏
ここからは尾張国、三河国を歩いて行きます。ちょうど「どうする家康」や「麒麟がくる」らへんの大河ドラマとかぶる地域なので、大河を見ていると進研ゼミよろしく「ここ歩いたところだ!!」とピンとくる場所が多いです。
次回は宮から知立(ちりゅう)まで歩きます。また読んでくださると嬉しいです!
寧々
【おまけ】歌川広重と同じ構図で宿場町の写真を撮るシリーズ
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