便利な概念。エコーチェンバー

なんてつぶやきをしたわけですが。

そもそもエコーチェンバーって?

「エコーチェンバー」とは、ソーシャルメディアを利用する際、自分と似た興味関心をもつユーザーをフォローする結果、意見をSNSで発信すると自分と似た意見が返ってくるという状況を、閉じた小部屋で音が反響する物理現象にたとえたものである8

https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r01/html/nd114210.html

一応、改めて言葉の意味を確認しておきました。元々持っていた認識と違いはないです。

エコーチェンバーか、正当な同意かの判定

果たして一般人に、「この集団でエコーチェンバーが起きている」「この賛同の多さはエコーチェンバーが起きているせいである」…なんて判断出来るのでしょうか。
出来るんですか?ご存じの方教えてください。

そもそも「自分は賛同意見も反対意見もちゃんと平均的に確認できている」と思うことの方が危険というか、なぜそんな自信が持てるのか聞きたい。
個人が入手してる情報の平均性なんてたかが知れてるし、業務で統計でもやっているのでない限りはあなたも私もあいつもそいつも持っている情報や抱いてる感想はどこかしらに偏ってるんですよ。ある程度。
自分だけは神のような視点で全て見通せている、なんてことあるんですかね。目指すのは良いですが、どこまで行っても一個人が出来ることなんて基本的には偏っているものだと私は思ってます。つまり、今起きている現象がエコーチェンバーによるものかどうかなんてよほどじゃないとただの一個人には判定できないでしょってことです。

同意見に賛同するのは、自然なこと

ちょっといいねが多いとか、賛同のリプライがついただけでエコーチェンバー言い始めるの何なのでしょうかね。自分と同意見なら賛同を示したくなるし、説得力が強ければ賛同が増えるのは何も不思議なことではなく、要は問題になるのはその度合い。間違った情報やデマの訂正や自分に都合の悪い情報を一切受け付けない、問題視するのはこうなってからじゃないですか。
証拠や論拠つきで出来るだけ確度の高い話を目指して、その結果賛同が多く集まる。こんな普通のことですらエコーチェンバーを疑うのであれば、議論なんて出来ません。相手の賛同者が多くなってきたら「エコーチェンバーだ!」って言えばすんじゃうので。

ときどき自分を振り返るのはいいこと、だけどやりすぎると自分の意見が分からなくなる

うまく言えないけどモヤモヤしていたことを他の誰かが上手に言語化してくれた。それなんだよ私が言いたかったことは!
…これ、エコーチェンバーですか?
こんなことまでエコーチェンバーかもしれないってビクビクしてると、自分が何を考えているのか、何が言いたいのか、本当の気持ちは何なのか分からなくなっていきそうですね。私はなると思います。
怯え過ぎずに、ときどき自分を振り返ってみるくらいで十分です。

すぐエコーチェンバー疑惑かける人もちょっと振り返ってね

エコーチェンバーは気に入らない意見が賛同を集めている状況を手っ取り早く無効化出来そうな便利な言葉ですが、どの辺がどうエコーチェンバーなのかちゃんと示さないと「気に入らないからエコーチェンバーのせいにしてるだけだわ」と思われます。論拠を示しましょう。

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