グルージャの存在意義
個人的にグルージャの心境がいまいち飲み込めず。
物心つく前に自分を捨て、トライヨラ侵略にご執心の男にそんなにも自分の父親でいて欲しいものなのか。
あの状況でグルージャが父親でいて欲しいと願うのってどちらかというとオーティスなんじゃないか。じかにグルージャと接してご飯を与えたりなんだしてきたオーティスを差し置いてゾラージャに父親でいて欲しかったという感情が、染み入って来なかった。
グルージャにとっての一親等がゾラージャだからなのか。血が繋がっているから?
血が繋がっていなくても心が通じ合っていれば家族(ふんわり)、といった黄金の家族観に合わないような気がする。
ゾラージャとグルージャの関係に関してはこのテーマから外れて、血の繋がりが大事でそれが家族の証だったのか。
「何もなくたって、ただ父さんであるだけじゃ駄目だったの?」
細かい言い回しは忘れたけどこんなことをグルージャが言ってた。
家族コンプこじらせたゾラージャにはついぞ届かなかったかもしれないけど
ゾラージャの存在意義……意義なんてなくたってただそこにいるだけで良かった、自己肯定感の本質を与えてくれる癒しの言葉だったはず。
だけどもしかすると、この「ただそこにいるだけでよかったのに」という言葉すらもしかするとゾラージャ本人には
「ただそこにいるだけでよかったのに、勝手に家族コンプこじらせて盛大に周りに喧嘩吹っ掛けてた幼稚で迷惑なやつ」という批難の言葉にすら聞こえていたかもしれん。
なんかもう何をどう言ってもゾラージャには届かなかったのかもと思う。つらい。
んでゾラージャにとってグルージャは、届かなかったとしても許し・癒し・承認・開放の存在であったと思うのだけど
実際にグルージャみたいな扱いをゾラージャにされていたらこんな天使みたいな言葉出てこないだろうな…とも思うので
「グルージャはゾラージャを許し、癒し、承認し、開放するために開発が作った存在なんだなあ」という考えに行きついた。
名前もね、あんなに認められたかった、愛されたかった父親のグルージャジャとうり二つで。
なんでそんな名前を付けたのか。父親に言ってほしかった言葉を言わせ、こんな駄目な自分を無条件で愛してくれるという役割を代わりにやらせるためじゃないか。
実際の人間の幼児、まして肉親に捨てられた経験を持つ幼児ならこんな悟りを開いた価値観に辿り着けるわけもなく。
そしてグルージャは自分の父親を始末したウクラマトまでをも許す。家族になりたいとか言わされる。
グルージャがゾラージャに父親であって欲しいとさらさら願ってない展開なら「憎い父親を倒してくれてありがとう」でウクラマトの家族になりたい気持ちも分からないでもないが(それはそれですごい胆力だなと思うが)
そうじゃなかったので。グルージャは少なからずゾラージャに父親であって欲しかったと思っていたので。
「なんでそうなる??」がすごかったんだけど
グルージャはゾラージャのみならず、周りのしょうもない大人を許し、癒し、認め、開放するために生まれたのかなと考えたら合点がいくのであった。
今のところそんな風にしか見えておらず、「こういう視点もあるよ」「こんな台詞があったからそこは補完されてるよ」というのがあれば教えていただきたい。あるいは7.xでこの辺がある程度補足されることを願う。
ご執心の侵略行為にグルージャの存在が邪魔なら国民に存在が知られる前にさっさと始末しているような気もするし、始末してないところからグルージャに対して何の情もないわけではないようにも思うしその辺が補足されたらなあ。