#12 教員になって『先生になる』ことより優先した事
アパレルスタッフから一転
専門学校の教員になる。
新設学科である
ブライダルの学科を
いきなり1人で担当、
人数は少ないものの
初めての担任業務。
そしてどんな授業を
するのかも分からない、
授業のやり方も分からない、、
本当に何も分からない
そんな4月3日初出勤。笑
年間スケジュールを渡され、
一通りテキストを渡され、
施設を案内された後
PCとデスクに案内される。
とりあえず言われるがまま、
やるしかない!
名簿を見て、自分が担任する
学生たちの名前を見る。
会ったこともない子達に
どう接するのか
何をどう指導していくのか
最初は全く分からなくて
不安だった。
でもそれ以上に
嬉しいし楽しみだし
ワクワクする気持ちの方が
大きかった。
どうにか周りの先生たちに
手取り足取り教えてもらいながら
担任業務や授業の構成や
指導すべき事などどうにか
形にしていった。
1年目は学科として
どうあるべきか、
どう土台を作っていくべきか、
どのように学生を指導するべきか
模索しながらも学生と一緒に
見つけていく感覚だった。
結局、専門学校は
専門分野を身につけて
その分野に就職させる事が
ゴールになる。
そこで難しいのは
途中で夢を見失ったり
興味がなくなったり
諦めてしまったりして
退学してしまう子も少なくない。
せっかく夢を持って
目を輝かせて
入学してきた子達を
ガッカリさせて退学、、
なんて事だけは避けたいと思った。
私自身、ブライダルの仕事に
携わって分かった事は
結婚式に関わるということは
人の人生に触れる事。
その大切な1日のために
大変なプレッシャーや
見えない努力と大きな責任を
伴う仕事だと思う。
ただ、その分
やりがいや達成感のある
素晴らしい仕事で
【自分だからこそできる事】を
大いに発揮できる仕事だと思う。
この素晴らしい仕事を
目指す人を1人でも
多く増やしたい。
そしてここに入学すれば
それを叶えられるし
素敵な社会人になれる
という学科にしたい。
その想いを軸に持って
学科運営に臨んだ。
社会で即戦力として
活躍できるような
マナーやルールはもちろん、
自分がもっと専門学校で
学んでおきたかったな、、
と思った事を惜しみなく
カリキュラムに入れ込んだ。
学生の指導に関しては
他学科では学生が先生の事を
『○○ちゃん』とかあだ名で
呼んだりしていたけど、
私はそれを許さなかった。
賛否両論あるとは思うけど
必ず『○○先生』と呼ぶことと
敬語を使い上司だと思って
接することを徹底した。
尊敬語、謙譲語、丁寧語は
習慣で身につくもの。
目上の人への態度や言葉遣いは
社会に出て急に
身につくものではない。
(私がそうだった)
その代わり私も学生に対して
子供扱いはせず、
部下を育てているつもりで
一人一人に向き合い
しっかり意見や話を聞き
任せるところは任せ
必ずフォローをする事を徹底した。
先生と学生がタメ口で話して
友達のようにしている
他学科を見て、ちょっと
羨ましく思う事もあったけど
明らかにどの学科よりも
学生がしっかりして、
常に『nene先生のクラスの子は
さすがだね〜』と
褒めてもらえるようになった。
企業の方からも褒めて
いただけるようになり
何より、就職した卒業生が
『その指導があったから
本当に良かったと思う』
と言ってくれたことで
やってる事は間違い
じゃなかったなと思えた。
無我夢中で模索しながら
気付いたら学科がちゃんと
成り立っていて
素敵な学生を何期も
卒業させる事ができた。
先生ってどうやるの?
ちゃんと先生できるかな?
と思っていた時期もあったけど
それよりも
【業界のプロとしてプロを育てる】
【社会人の先輩として社会を教える】
を優先したら
周りがちゃんと教員として
認めてくれていた。
続く。