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#3 一喜一憂・デザイナー夫のプレゼン

デザインの仕事で避けて通れないのが、プレゼン。デザイナー夫は、一年に何十回とプレゼンをします。プレゼン前後のデザイナーは、ジェットコースターに乗っているみたいに、緊張したり迷ったり、撃沈したり(涙)、嬉しくてソファで転がったりしています。とても観察しがいのある姿なので、観察日記#3 のテーマといたします!

プレゼン前のデザイナー夫

まず、毎回のプレゼンに共通しているのが「ものすごい緊張」。リモートワークが中心の夫は、プレゼンの20分前にはオンライン会議のセッティングをし、冷たい飲み物も用意している。で、ここから始まるのが緊張をほぐそうとする色々。

『仕事ができる人は、緊張するものなんだってさ』と私に話しかけてくる。 (自分に言い聞かせてるな👀) 『身体を大きく伸ばすと、気持ちも大きくなるらしいよ!』そう言いながら、のび〜〜〜。(そうだそうだー!伸びれ伸びれ👀)  『作り笑顔だって、すごい効果があるんだよ!』にーんまり笑う。(不自然だな、その笑顔…👀) 

さらりとプレゼンしているように見えて、実はキンチョーしまくり、汗かきまくり。ガンバ!

ちなみに汗といえば、夏なのでアメリカのエアコン事情を書いておきましょう。アメリカのエアコンはとにかく機械音が大きい。古〜い扇風機のブーーーーンという音の10倍くらいの大きさです。我が家のポータブルエアコンは特に音が大きく、ブイブイ機械音が響きます。

しかも最近オンライン講座の開始に伴って、性能の良い音声マイクに替えたもんだから、余計にこの[ブイブイ]をひろってしまうため、オンライン会議中は真夏でもエアコンを消しています。ということで、プレゼンの進み具合が順調であるかどうかにかかわりなく、暑くて暑くてプレゼンの途中で汗ダラダラになることがあります。ピンチで泣いているわけではありません(汗が目に入っただけ)ので、もし見かけてもご安心ください(笑)。隣の部屋からエアコンの風を送りつつ、プレゼンに臨みます。

プレゼンがうまくいった時

会議が終わったデザイナー夫がエアコンのスイッチを入れ、[ブイブイ]が聞こえるとプレゼン終了のサイン。「終わったーーー!」「どうだった?」いつもの会話が始まります。

嬉しさレベル①:安心・笑顔 で「よかった。ホッとした。」
制作の初期段階でプロジェクトの方向性が確認できたり、良いチームと出会えた感じにホッとしたり…。そんな時は、部屋の中を行ったり来たりしながらプレゼンの様子を話す。そしてそのままバスルームへ行き、シャワーを浴びながら、何かつぶやいている模様。(おさらいしてるのかな?👀)

嬉しさレベル②:モチベーションUP・無言でガッツポーズ!
幾つかの提案を気に入っていただけて今後の改善方向が見えたり、チームの方々の温度が上がってくるのを感じて、頑張るぞ!と気合が入る。そしてそのままバスルームへ行き、シャワーを浴びながら、今後の意気込みを宣言している模様。

嬉しさレベル③:爆発的な喜び・ソファでゴロンゴロンと回転したり、両手でガッツポーズ。
「難産」の末に出たロゴのアイディアがクライアントの心にヒットした時、何よりも、制作の段階にかかわりなくクライアントに喜ばれた時がそうです。そしてご期待通り、そのままバスルームへ行くわけですが、シャワーを浴びながら何をつぶやくかというと…、この場合はつぶやくというよりも「頑張ります!」や「ありがとうございます!」と言うのが聞こえます。(よかったね。)

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プレゼンが上手くいかなかった時。撃沈する日のコト。

さて、プレゼンですべった日、もしくは大すべりした日、我がデザイナー夫は目を大きく開いてポクポク歩きながら「プレゼン終わった」と言います。「どうだったー?」と聞く。「ダメだった…」「え👀どした」という会話がどう続くかというと…

撃沈レベル①:うまくいかなかった理由がわかっている場合・とにかく話す。
プレゼン前の迷いが話し方にも出たとか、シンプルに方向性の違いに気づかされたなど、理由は様々ですが、分析結果を話します。プレゼンの途中で自分の迷いに気づき、会議が終わった時には次の課題まで見えているケースもある模様。わりと冷静。

撃沈レベル②:理由がわからない場合・頭の上に?マーク。
首をかしげて歩き回る。「なんでだ?なんでだろ?」スッキリしない、モヤモヤがしばらく続くことになる。【デザイナーの妻】はあれやこれや質問することもあれば、ただ見守るしかないこともある。

撃沈レベル③:The・撃沈→沈没・「オレはダメなやつ」宣言発令。
言葉が出ないほど丸焦げ状態で、プレゼンの会話はそこで終了。
後で話を聞くとわかることは、決してクライアントが理不尽なのではなく、撃沈の理由はあくまでも「自分が暴走してしまった」「チームの意向を反映できなかった」など、自分の至らなさ・力不足を痛感するから、ということです。よって「オレはダメなやつ」宣言が出るのです。

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撃沈(沈没)した場合もやはり(エアコン事情もあり)そのままシャワーを浴びながら分析タイムに入ります。シャワーの後はたいてい「よし!やったるで!」という気合いに切り替えた感じでその日を終えることが多いように思います。

しかし、撃沈→気合い→次の日起きたらどうなるか?というと、撃沈に戻ります(笑)。ここからしばらく「オレはダメ」宣言が続く。朝起きて「オレはダメなデザイナだぁ〜🌀」しょぼん。昼も「どうせオレはダメな人間だ…」「 だからアイスでも食うか」そしてアイスを食べる。デザイナー夫よ、アイス食べ過ぎだぞ。アイス食べたら元気になるのか👀ちょっと見守る。

撃沈した後の乗り越え方

「オレはダメ」宣言が続きながらも、デザイナー夫がどのように撃沈daysを乗り越えているかというと、とにかくひたすら手を動かしていると思います。唸ってはいるけれどスケッチは続ける。考えてはひたすら描く。スケッチブック(方眼紙)に向かい、描いて、描いて、1本のペンを使い切る。(デザイナー夫の愛用ペンは、ユニボール シグノ 極細 0.38mm 黒。)

「才能がないんだ、オレは…」と言いながらまたアイスをペロリ。こういう時には[アイスは1日1回]という我が家のルールを破っているのを【デザイナーの妻】は知っている👀

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ひたすら手を動かす理由は、たぶん…撃沈といえども根底には、いつも真剣勝負であり、そこまで本気で仕事に取り組めることが、デザイナーとして幸せなことなのだという感謝の気持ちがあるからかな、と思います。まぁ、観察による私の勝手な思い込みですが。『あきらめたら、そこで試合終了』と言いながら撃沈に立ち向かっているところを見ると、そう感じます。

そんな格闘が数週間続き、また次のプレゼンがやってきます。撃沈daysが明けて、緊張のプレゼンが始まりますが、スケッチを重ねた甲斐あり、嬉しさレベル③ソファで転がっちゃうくらい嬉しいフィードバックをいただいたりして、これからもまた頑張っていこう!と思えるようです。1年中この繰り返しです。

結婚当初は、ここまでの七転八倒は目にしなかったような気がしますが、それは私が知らなかっただけかもしれません。様々なタイプのお仕事があり、だんだんこの格闘が増えているような気もするけど、それはデザイナーとしてパワーアップしているということなのかな👀

以上「プレゼン」にまつわるデザイナー夫の日常でした。
観察日記#3 読んでくださってありがとうございました。




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