うつし世かくり世、狭間の喫茶店へようこそ。

本編はこちら。


以下、裏設定になります。

可愛らしい猫の肉球があしらわれた、喫茶店の看板。本来、この看板は人には読むことが出来ず、喫茶店だということを認識できた聞き手のあなたは、そこで既に半妖だということを示しています。

この喫茶店には、店主の猫又の彼が言っていたように妖たちの憩いの場。普段は賑わっていますが、見慣れぬ客…というより、パッと見は人間に見えてしまうあなたを警戒して、しょんぼりしながら帰っていったとか、いないとか。

猫又の彼は、ほわほわした雰囲気とは裏腹に鼻がよくきき、妖たちに合わせて茶葉の配合を変えています。たまに人間界におりて茶葉を選んだり、人間の営む喫茶店に行って、紅茶を嗜んだりします。勿論猫舌なので、ふぅふぅと一生懸命冷ましている可愛い姿が見られるでしょう。

喫茶店をよく利用する妖たちの間で、こんな微笑ましい噂が流れ始めました。
ふわふわの美しいしっぽを持つ妖狐と、ぴょこりと生えた可愛い耳の狐の親子、そこに楽しそうに会話へと参加する猫又のなんとも和やかな雰囲気が、この喫茶店の景色に新たに追加されたのだ、と。

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