晴るる日の、君の瞳。

本編はこちら。

裏設定は、以下になります。

あなたが出先で見かけた土産物店。
雰囲気の良いお店で、ふらりと立ち寄ってみれば、そこにあったのは着物に関連するものを置いてあるお店でした。

狐の彼は、和装。
土産物を見ながら思い浮かぶのは、さらりと着物を着こなす彼の姿です。
あまり着物に詳しくないあなたでしたが、ふと目につくものがありました。
それが、羽織紐です。

彼の目は陽の光に当たるとキラキラと輝く綺麗な瞳。人間では無いからなのか、単に自分が好きだからなのか…それはわかりませんが、その土産物店には彼の瞳を彷彿とさせるような蜻蛉玉の装飾がある羽織紐があったのです。

この羽織紐を受け取った彼は、あなたがそれを選んだ理由を聞いてとてつもない愛しさで胸がいっぱいになります。
柄にもなく照れる狐の彼でしたが、それを悟られぬようにあなたに今まで以上に愛を囁きます。

そして、狐の彼はその羽織紐を嬉しそうに他の妖に自慢する姿があったらしく、たちまち噂になったとか。
あなたと彼が会う度、そっと木陰からその微笑ましい様子を見守る妖達の姿がありましたが、互いのことしか見えていないあなたと彼が気付くことはありませんでした。

雨の日も、晴れの日も。
愛しさに溢れる時間を、君と。

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