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名大・隠岐さや香先生への批判が奇妙すぎた件

最近、ちょっとした流れで名古屋大学の隠岐さや香先生がオタク(?)から批判されているというネットのまとめ記事を見たのですが(と言っても2018年の話ですが、今回初めて気づいた)。

どうにも理解に苦しむまとめ記事だなぁというのが率直な感想。

先生、アニオタなら誰でもピンとくるようなコメントをしているだけなのに、それに対して無理筋の批判をやっきになって繰り広げている人がいる、というようにしか見えないのです。
私の読み込みが足りないのか?

要は隠岐先生の、

現代の問題に惹(ママ)きつけるなら、なぜ、決まった定型の美少女像(声の高さも似ている)がここまで国内外に流布したのか、

……云々、といった表現について(太字強調は筆者による)、

“アニメキャラの見分けがついていない。”
“女性声優の声の違いがないという主張”(である)

……と批判している人がいる、という記事かと思いますが……。
(この記事のタイトルの表現に即すと「女性声優の声を特に根拠なく皆同じと言った」??)

この批判してる側の人、本当にオタクなのかな?
先生がいわゆる今風の「アニメ絵」「アニメ声」などと言われる類型的な表現について述べているのは明白だと思います。

あれでしょうか。この批判者氏は「アニメ絵(or 萌え絵)」とか「アニメ声(or 萌え声)」とか言われて、ピンとくる(大枠になる)ようなイメージが本当に何一つない人なんでしょうか。

まぁこういう人は『萌え声とかアニメ声などというものは存在しない、ただ個々の声優さんの個別の声があるだけだ』とか、そういったことを主張したいのかも知れませんけど。


そういえば「アニメ声」についてはこんな経験をしたことがあります。

ある時、知り合いに誘われて、売れない(^_^;)エンターテイナーさんたちの内輪向けミニ公演みたいなのに行ったことがあるのですが。

その中にいた女優さん、芸のため声優スクールに通ってみたことがあるそうで。
何だったかなぁ。演目の中にミニお芝居があったのですが。その途中、『さぁ、みんな、行くぞぉ〜』とかそんな感じで、不意にアニメ声を織り交ぜてきたものだから、思わず笑い転げてしまいました。
やっぱりそういうアニメ声のコツ(?)というのはいろいろあるものらしいですね。
(スクールの体験談も少し聞いたけど、本題から逸れるので割愛します。)

あと、オタクがよくネタにする話題として。宮崎駿監督が声優さんの声を「娼婦の声」と称したとか、いやそれはデマだとか……いったようなウワサがあります。
その件の真偽はともかく、オタサー仲間から「宮さんは声優のアニメ声が嫌いらしいね」とか言われて、その言わんとすることが本気で分からないとしたら、オタクとしては修行不足もいいとこですよね。

あぁそうだ! キュアブロッサムの決めゼリフを声優の水樹奈々さんがフリ付きで発声している有名な動画がありまして。
(あえてリンクは貼りませんが、その気になればすぐ見つかるようなもの。)
どれだけ鈍感な人でもそれを見れば「アニメ声」の何たるかが分かるのでは……とか思ったり。

キュアブロッサムとキュアマリンの声が全然違うくらいのことは誰にだって分かります(私は両方とも心から愛しております)。一方、そのどちらも大枠で「アニメ声」に属することは、オタク的には明白なことじゃないでしょうか。
少なくともそれが分からない人にアニメ論を語ってほしくはないなぁ、と思う私でした。

アニメ絵ないし萌え絵についてはあれこれ語る気もないけど、萌え絵のベースはあゆみゆい先生の絵によって完成されたのではないかという、以前からの私論だけここでは書いておきます(隙あらば!)。

というわけで下は無料で読めるチム・チム・チェリー!のリンクです(^_^;)。
(1994年7月とあとがきページにありますが、今でも萌え絵としてそこそこ通用しそうでは?)


トップ画像は、ひところ話題になった「いまいち萌えない娘」。
この関連の話題をおさらいするのも、逆方向から参考になるかもしれないですね。

この娘が萌えない理由があるとして(あるでしょうが)。
それをどう直せば「萌える」キャラにできるだろうか──と考えるとき。我々はすでに、キャラを「萌えさせる」ためのエッセンス、すなわち、何か共通の要素があるはずだということを、暗黙のうちに前提しています。

そうした共通要素によって、アニメキャラは一種の定型性を帯びている。
(なぜならアニメに登場する「萌える」キャラたちは、例外なくそのへんはクリアしているわけですから。)
そう難しい話とも思われません。


P.S. 「アニメ声」と「萌え声」、「アニメ絵」と「萌え絵」はそれぞれいささか異なるものなのでは、という議論はもちろんあろうかと思いますが、今回はそこまで触れません。
いずれにしてもそれは、上に書いたようなことがスラスラ飲み込める(「アニメ声」や「アニメ絵」といったもののイメージを頭ですぐ思い描ける)人向けの、もっと上級の話題であります。

とは言え、一つぐらい参考の動画があってもいいかと思い、とりあえず「思いっきり萌え声を作った」という内容の動画を置いておきます。

P.S.その2
ここまでの文をUPした数日後。水樹奈々さんがこんな会話を交わしている動画にでっくわしてしまいました。
公式動画ではないのでリンクを貼るのは控えますが……。
プリキュア,ブロッサム,マリン……あ、いえ、何でもありません。

Riena
日常でついアニメ声になってしまうことってありますか?

水樹奈々
ないです(笑)。やっぱりキャラクターになりきってるときだけ、なんですよね。

少なくとも水樹さんは「アニメ声」と言われてピンとくる方のようです(笑)。と、加筆しておきます。