社会人1年目の私へ
社会人になって最初の1年間。
どのタイミングの私に、声をかけようかと
迷ったけれど、きっと一番辛かった
秋が終わる頃の私にメッセージを送ります。
ガラスのプライドと、
負けず嫌いの鎧をまとって上京したあなたは、
とにかく認められたくて、
がむしゃらに働いているよね。
突然、辞めてしまった先輩の仕事を引き継いで、
先も見えないまま、
目の前の仕事と戦い続ける毎日で、
働いても、働いても減っていかない仕事に、
途方に暮れていることでしょう。
今のあなたは、きっと、
「私はこんなに頑張っているのに、
なんで、お客様はわかってくれないの。」
「先輩の仕事を引き継いだ結果、こんな状態なのに、
どうして社内の人は誰も助けてくれないの。」って。
働いた量に対して、
報われない日々に苛立ちを膨らませているんだよね。
うん。頑張っているもんね。
でもね、そんなときこそ、
呑みに誘ってくれる上司がいたら、ぜひ付いて行ってみてほしい。
あなたは、まだ、ほろ苦く感じるビールを呑みながら
ほんのり優しい飲み会の雰囲気に促されて、
上司に不満をぶつけるでしょう。
たくさん、たくさん不満をぶつけて、
「うん。うん」って聞いていた上司は、
最後にあなたに一つだけ質問をしてくるの。
「それって、誰のせいなの?」
まるで、心の中を見透かされているかのように、
ゆっくり目を見て、聞かれるよ。
「それって、誰のせいなの?」
今のあなたは、なんて答えるのかな?
不思議なものでね。
この問いに答えたことがきっかけで、
あなたの中の何かが変わったみたいで。
だんだん、みんなが助けてくれるようになるよ。
いや。周りは、これまでと同じだけど、
あなたの受け取り方が変わっただけかもしれないね。
あなたが、あなた自身の言葉で、
あなた自身の至らなさを認めたとき、
あなたの仕事は、本当の意味で”あなたの仕事”になるし、
あなたの中に本当の意味での責任感がうまれるよ。
重たい鎧は、捨てて。
脆いプライドは、壊して。
等身大の自分を受け入れられた人だけが、
より大きな自分を目指せるようになる。
大丈夫。
あなたの今の頑張りのおかげで、
蓄えられた知識と経験の貯金は、
7年経った今でも、私を支えているよ。
頑張ってくれて、ありがとう。
安心して。
今は、美味しく感じるビールを呑みながら、
問いかける側になっているから。
「それって、誰のせいなの?」
ありがとうございます。感謝いたします。