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過去だとしても事実で 特別は固定されたまま

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小学校の時、好きな人がいた
大好きな人がいた
色が白くて 儚くて 伏目がよく似合う
栗色の髪の転校生だった 今にも消えそうな。

印象は「透明・・・」だった
正直顔が好きだった 今も顔は好き

2年生の時から卒業するまで好きだった
なんなら今も 誕生日を忘れたことはない

4年生の時 同じクラスになった
たまたま委員会も同じになった

無邪気に笑う 本当に目が離せない人だった
未だに思い出すとドキドキしてしまう
たかが小学生の恋なのに それでも

流行ってたプロフィール帳があった
「好きな人」「可愛い人」
そんなことを書く欄があった

自分から好きな人にアタックするなんて
昔から無理だった私は やっぱり無理で
そのたった1枚のプロフィール帳の紙すら
渡せなかった 結局 最後まで

けど友達が書いてもらっていたのを見た
見たくないなあと思いつつも 好奇心が勝った
「好きな人」と「可愛い人」の欄を見た

「前の席の人」って書いてあった
「あ〜〜〜・・・ ・・・ ・・・」
・・・そうだったんだ・・・・・・・・・
その日からもう 普通に話せなくなった
目も見れなくなった 避けるようになった

秋、「交換ノートをしよう」と突然言われた
それから交換ノートをするようになった

2年くらい続いた 最後は私が持っている
今も実家に、ある

最後のページには
「クラス替えしたくないなあ
お前と離れたくないなあ」って
読めるか読めないかの字で書いてある

ずっっっっと同じ気持ちだった
お互い想いを伝えることはなかったけど

今はお互い 違う相手と結ばれているけど
過去とはいえ 変えられない事実で
私にとってキラキラした甘酸っぱい思い出で
多分これからも その思い出が変わることはない


前の席だった、私より

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