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パリのアパルトマンは辛いよ〜旅の小噺⑥〜

さて、この旅の小噺シリーズも第6回目。
過去の記事まとめはこちら。

さて、前回パリに到着して2区にあるレ・アール駅にやってきた私。
なぜ、この2区にやってきたのかというと、今回予約したairbnb(通称エアビ)があるから。

本題に入る前に、私はエアビが好きである。
それはなぜかというと、ホテルだとどうも落ち着かないということもあるが、暮らすように、その土地の生活を感じることができるから。
旅先が決まると、まずはエアビのサイトをサーフィンして、予算とレビューと場所をみながら、良さげな宿を探す。
エアビは面倒、という人も多いと思う。
確かに、タオルなども毎日取り替えてくれるわけじゃないし、ゴミも溜まっていくし、何か起きた時にコンシェルジュがどうにかしてくれるわけでもない。が、現地の人と同じように誰に挨拶されるわけでもなくドアを開けてもらうでもなく、まるで自分がそこにずっと住んでいるかのように過ごすのが私はとても好きだ
私がエアビを選ぶ基準は色々あるが、
基本的には、普段はオーナーが住んでいるが、自分が土地を離れている時に人に貸し出しているスタイルのエアビか、普通にマンションの一室を民泊用に貸し出しているエアビか、どちらかを選ぶことが多い。
それはズバリ、生活感のある空間を求めて。
というわけなので、大体洗濯機が置いてあるので、タオルなどは洗濯している。むしろ、外国で洗濯はしてみたい派。下着なども洗濯できるので、普通に便利。

そうして本題。
今回、パリで暮らすように旅行するために選んだエアビはこちら。

こちらは、オーナーさん(というか家主)が普段はこちらに住まわれているようで、自分が住んでいない時だけ人に貸し出しているみたい。
だから、家主の洋服や生活用品などは全て置いたままであるとのこと。
なるほど、これはしっかり私向きのアパルトマンではないか。
お値段は諸々清掃料なども含めて1泊あたりで計算すると2万円弱。
決して安くはないが、パリはホテルがとても高いため、これでもまだ安いほう・・?
何よりも、主要なスポットや今回楽しみにしていたルーブル美術館に徒歩圏内である2区に所在するということで、アクセス良し周辺環境良し写真で見る限り内装が可愛くていかにもアパルトマンぽい雰囲気良し、という三方良しでこちらに決定した次第。

レ・アールで時間を潰したあと、エアビを目指しててくてくと歩き、
ようやくエアビがあるアパルトマン付近まで到着。
だがしかし、このあと3つの難関が筆者を襲うことになる。
今後、パリでエアビ(というかアパルトマン)に宿泊される方はぜひ心構えをしてほしい。

⚫︎1つ目の難関「アパルトマンの入り口がマジでわからない」

パリのアパルトマンは地図上では通りに面しているが、実際は表通りから入って中庭を通り建物入り口に辿りつくケースが多い。しかも、入り口はパスコードを入力するための機会があり、オートロックになっている。
Gマップを頼りに、アパルトマンの入り口を探して、おそらくココというところまでは辿り着けるのだが、似たような入り口がたくさんあり、どこが入り口なのか本当にわかりづらい。おそらく慣れている人は、建物に書いてある住所を見るのだろうが、なんせ初心者の私にはどこをどうみていいのかさっぱり。
日本のように、建物名がわかりやすく書いてあるわけでもないので、本当に見分けがつかない。

マップと睨めっこしながら、隣の飲食店の位置から読み取って、なんとかアパルトマン入り口を発見した。

⚫︎2つ目の難関「パスコードの押し方がマジでわからない」
※というかオーナーから教えてもらったパスコードが間違っていたというオチ。
いざ!パスコードを入力!と思い、事前に連絡をもらっていたパスコードを入力してみるが、どうも認証されない。
え・・・なぜ・・・。
謎のアジア人が入り口の前でずっとにらめっこしていたので、通りゆく人たちはそれはそれは不思議だっただろう・・・。
「もしかして入り口が間違っている・・・?」と思い、隣2軒先くらいまで、知っているパスコードをぽちぽち入力して回るが、やはり認証されない。
詰んだ・・・・。泣
と思って、オーナーに連絡しようと思い、何かの拍子に自動翻訳をオフにしてみたら、あれ?さっき見たパスコードと違う・・・。

ものの試しに、と思い、そのパスコードを入力すると、あら不思議、開いた。
なんでやーーーーーーーーーーー!!!どういうことやーーーーーーーー!
膝から崩れ落ちるような気持ちと、安堵の気持ちが怒涛に押し寄せてくる。
そうして無事にドアを開き、中庭を通り、アパルトマンの入り口でまたパスコードを入力し、無事に建物内へ。
うわあ・・・・エレベーターがない・・・
知ってはいたが、5階までこのスーツケースを担いで歩くと思うと、
この時点でプチ絶望。
でも、ここはエミリーインパリスのようなフロアを間違えてイケメンと出逢えるかも?というゲスな欲望で気持ちを奮い立たせ、担いで上がる。
ちな、イケメンとは出逢えなかった。泣

でもアパルトマンの玄関はまるでエミリーインパリスのようで、ワクワクしました!
※画像お借りしました。引用はリンク元参照。


⚫︎3つ目の難関「ドアがマジで開かない」
必死こいて、スーツケースを担いで5階(パリでは1階はイコール2階なので実質6階。泣)まであがり、ようやく部屋の前まで辿りついた。
エアビの予約ページをみながら、ドア横のパス付きのボックスにいれてある鍵を取り出す。ここまでは順調、よしよし。
いざ、IN!
ときたところで、
押せども押せどもドアが動かない・・・。
もしかして、フランスでは鍵は左回しなのか・・・?と思い、
鍵をガチャガチャやってみるが、やはり右回しが正しいようだ。
ガチャリと鍵が外れた音はするのに、なぜかドアがうんともすんとも動かない。

詰んだ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。

それでもこの部屋に入らないと私の旅ははじまらないので、
何がなんでも入ってやろうと、思いっきりガチャガチャやっていたら、
階下から何やら物音が。
あまりにもガチャガチャやるから、下の階の人が怒ったのかも・・・。
やばいぞ。
と下を覗き込むと、何やらお掃除の方っぽいマダムがそこにいた。
「おお!これはなんと幸運!助けてもらおう!」
フランス語が咄嗟に出てこなかったので、「エクスキューズミー」と声をかける。まず、ボンジュール!って言ったかも。言っていたことを祈る。
すると、マダムが上がってきてくれて、
私は身振り手振りで、「ドアがどうしても開かない」と説明すると、
マダムが慣れた要領で、鍵を回しグッと体をドアに寄せて押した。
すると、、
開いた〜〜〜〜〜〜!!!

マダムによると、コツは「グッとプッシュすることよ」とのこと。
うーん、私もプッシュしまくってたんだけどなあ。
鍵をガチャリと音がするところまで回し、ドアを力一杯グッと押して、開ける。

このドアにはその後もずっと悩まされることにはなりましたが、
コツを掴めば確かに開けられるようになりました。
スムーズに開けられるようになったと思ったら帰国するタイミングなのが悲しい哉。

そんなこんなで、ドアとの格闘も終わり、マダムにお礼を言って、無事に入室。


そこは、まさにパリとアパルトマン。
実際に家主が普段住んでいることもあって、生活感たっぷりの、
でもとっても小洒落ていて、パリらしくこじんまりしたアパルトマンがそこにあったのでした。

〜つづく〜


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