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私が2022年までスマホにしなかったたった一つの理由
タイトルのとおりなんですが、なんと、、、
2022年3月をもって、スマホユーザーになりました!
自分おめでとう!
ついにやりましたよ!!
『万年ガラケー女』と称されたこの私がついに、スマホ解禁!!
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・・・いや、確かに電話はガラケーでしたけど、2015年からはfree-wifi限定でタブレットを持っていました。
本当は持ちたくなかった・・・けど、この頃には「LINEじゃないと連絡とらない」という友人が何人か出始めて。
しょうがなくタブレットを購入した経緯があります。
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スマホ元年から干支が一周した2022年に、ついにスマホを解禁した私。
そんな私が長期に渡って頑なにガラケーから移行しなかった理由とは。
今回は、このお話をしていきたいと思います。
2010年夏。スマホと出会った石垣島にて
今から遡ること12年前、最初にスマホを生で見たのは当時勤めていた石垣島の職場でした。
新しモノ好きの同僚が「見てみて~、スマホ買ったよ!」と言いながら職場を闊歩していたのです。
当時まだスマホを持っていなかった同僚が彼女の元にわらわら集まり、物珍しげに手元を凝視。
例にもれず、私もそのうちの一人。
そんな中、彼女がスマホを操作しながら皆に紹介し始めたのは、スマホ黎明期に流行った(?)とあるアプリでした。
「これ!このアプリで星座が分かるって!すごくない!?」
そう言いながら、彼女はスマホを振り回して画面の中で展開される星座の位置の変化を皆に見せます。
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彼女を囲む人々からは「おぉ~~!」と感嘆の声が上がったのですが、私はこの瞬間、妙な違和感を覚えたのです。
・・・これはしばらく、様子を見る必要がありそうだな・・・。
数ヶ月が経過し、同僚の1/3ほどがスマホになった頃、私の提案で7人ほどが集まり、近所の浜に星を見に行きました。
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晴れた夜の石垣島の空は、一面の星、星、星。
そして、天の川。
浜に降りてさっそく星を見始めた瞬間、スマホユーザーの面々は一斉に星座アプリを起動したのです。
画面の中で星と星座の位置を見ながら、「○○座だってー!」と無邪気な声をあげる同僚たち。
浜にいる短い間に視線を終始画面に向けて、実際に星空を見る時間はあまりなかったようでした。
この日の星見会は、なんとも苦々しい思い出として強く記憶されています。
スマホユーザーの同僚がこぼれるほどの星空の下、スマホの画面に釘付けだったことを大変残念に思ったのです。
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「スマホがないと行きたい場所に行けない」病
スマホが普及してしばらくすると、多くの人々がgoogleマップを使うようになっていました。
これまで紙地図を使っていたのが、今やgoogleマップのナビさえあればどこへでも行ける!と言わんばかりにナビにお任せ。
これまで見たことのなかった「念のためナビ起動」という新種まで現れるようになったのです。
一方ガラケーの私にナビは使えないので、タブレットに地図をスクショすることが多くなりました。
とはいえ、動かぬ地図は紙地図同然。
「今どき紙か!!」「スクショってwww」なんて一体何度言われたことか分かりません。
それと同時に、懸念していたことが起き始めました。
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「ナビがないと行ったことない場所に行けない!」と訴える人が出始めたのです。
たった数年前までは紙地図使うなりして自力で目的の場所にたどり着いていたはずの人々が、今やスマホがないと行きたい場所に行けない始末。
生き物としての基本的な力はどこにいった?
私の最大の懸念・・・それは
後で振り返って思ったこと。
私が2010年に最初にスマホを見た時に感じた懸念、それは「人が元来持っている力を奪われるのではないか」ということでした。
星を見ながら星座を探すこと。
街を歩き、道路を走りながら頭と感覚を使って目的地にたどり着くこと。
それは、今"この場"で五感をフル活用し、全身で楽しむことでもあるのです。
私は自分が人生を最大限楽しむためには、人が元来もつ様々な力を最大限発揮することが必須だと思っています。
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スマホで人の生活が便利になることは確実なのですが、もはや便利が度を超えている現代日本社会でこの先をいくと、人の残り少ない元来もっている力が失われていくのでは・・・それが、最大の懸念だったのです。
だから、スマホと正しく付き合う準備が整ったらスマホに移行しよう。
その準備が整ったと思えたのは、2021年秋のことでした。
幸せと直結するもの
私が大切にしたいと思っていた感覚は、私にとって幸せに生きることと直結しています。
それを奪われないように距離のとり方を学んでいたのが、この12年という長い期間だったのです。
しかし、私が最初に懸念を抱いた事柄以上にスマホによる人への影響は甚大でした。
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結局スマホのシステムは、人の本能を刺激し、本来もつ多くの感覚を奪って資本主義経済に組み込み、お金に変換する、というものだったのです。
私はことあるごとにこの事実を思い出しながらタブレットと付き合い、そして今スマホへの移行を図っているところですが、一体どれだけの人がこの事実を認識してスマホの画面を覗いていることでしょう。
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あなたは、人とコミュニケーションをとる中で、相手の気持ちを十分に理解できていますか?
あなたは、友人やパートナー、子どもとの時間を大切に過ごしていますか?
あなたは、スマホが近くにないと不安になったり、イライラしませんか?
・・そして、あなたは、スマホの奴隷になっていませんか?
スマホは、あなたを本当の意味で幸せにしていますか。
一度、ぜひ自分自身に問いかけてみてください。