「欲」はある程度あったほうがいい
いろんな「欲」があるけど、「ある程度『欲』はあったほうがいい」と思うきょうこのごろである。きょうはそんな話をする。
去年、図らずも無職になった。無職(状態)というのは、良いこともたくさんあるが(特に時間の面で)、とにかくいろいろ心許ない。特に心許ないのが、収入の面である。無職になると収入がすぐ激減するが、反対にそこから収入をすぐ上げるのは難しい。というわけで、とりあえず生存戦略としては「支出の見直し作戦」となる。
もともと倹約家寄り(悪く言えばケチ)のわたしは、無職になったことでますますお金の使い方や運用について神経を使うようになった。その結果、働いていたとき以上に家計に無駄がなくなり(自分でも感動するくらい)、マネーリテラシー全般が向上したように感じる。お金についての学びは、今後どんな仕事をするにしても続けていきたいと思う。
そうした生活の中で、「物欲」が大幅に減っているということに気づいた。「ものを買うことが減る=支出が減る」ので、一見良いことのように思えたのだが、ある日気づいてしまった。
「物欲が減ると労働意欲も減る」
「ものをあんまり買わなくなったし、次からはあくせく働かなくていいのでは」という気持ちを心の底にほんのり抱き続けていたせいか、労働意欲までどんどん減ってしまっていることに気づいた。それこそ無職の貯金残高ばりに。「このノリだと、うっかり数年無職をしてしまう(そして貯金が底を突く)ぞ!!」と思い、危機感を覚えた(さすがにどこかでどうにかします!)
これを受けて、労働意欲を掻き立てるべく、たまに自分の「物欲」を意識的に引き出すように心がけている。さいわい世の中には素晴らしいものがたくさんあるので、ときどきお店で素晴らしいものをこの目で見る。そして、「自分には物欲は完全になくなっていない、また仕事をして稼いで欲しいものをほいほい買えるようになろう」と改めて思い直すのだ(笑)
ここまで、「物欲」の話をメインに書いたが、金銭の話に限らず、「仕事で有名になりたい」「スキルを上げて大成したい」も「欲」だし、「仕事で楽したい」も「欲」である。楽するためには、それはそれで努力が要る(働くって大変だ)。そのエネルギーになるのも「欲」である。
もちろん「労働意欲」の源たる「物欲」以外の仕事に関する「欲」はわたしにもある。だからこそ今もがいているところである(大事なので太字で書きました)。ただ、「物欲」が「労働意欲」に与える影響の大きさに驚いたのだ。だから本稿を書こうと思った。
最後に、「欲」と仕事というと、MARVELの父、スタン・リーの生前のとあるインタビューでのコメントをときどき思い出す。そのインタビューで、92歳(当時)にして仕事を続けられている秘訣を聞かれた彼は、「欲深さ(greed)」と答えていた。
偉大なるMARVELの父と無職の一般人、あまりにもいろいろと違うが、わたしも、自分の「欲」をうまく活用して、良い方向にエネルギーを生み出したい、としみじみ思うのである。そしてそれは仕事以外についても言える。
「欲」はある程度あったほうがいい。
ちなみに本稿のヘッダーの写真は、我が家で見守ってくれている同い年(1922年生まれ、今年生誕100周年)のリーリーコンビ(スタン・リー&クリストファー・リー)である。これからも見守っていてください。
おわり
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