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『ダミーの願いと、本音の願い』本当の自分で生きて欲しいと伝え続けた5年間


今回は、私がバンドマネジメントをするにあたってメンバーに伝え続けた
『このバンドでは、本当の自分で生きて』というメッセージの話です。

バンドのテーマでもある『自分を生き抜く』にもつながっているのですが、このメッセージを伝えてきた結果の話もしてみようと思います。


コンプリヘンドとは?

私がアートワーク&マネジメントをしているバンドです。
正式名称は『comprehend』
「自分を生き抜く」をテーマに歌う、メロディアスなオルタナティブロックバンドです。

comprehend 公式HPより引用


最初に伝えた言葉「本当にやりたいことを認識し直そう」

「本当にやりたいことを認識し直そう」

バンドの結成後、私がマネジメントをしたいと伝えた時に言った言葉です。


この言葉を伝えた理由は、私がやっていた前身バンドの活動休止を経験したから。


当時、みんなやりたくてやっていた筈だし、みんな全力だった筈。
きっとみんな、一生続けられるバンドだと思っていました。

それでも、環境は常に変わり続けます。

本当にやりたいことを知って、バンドをやりながらでもメンバーみんなで個人の願いも叶えていけるバンドにしたかったのです。


なぜなら、自分の願いも叶えられるバンドであり、やりたい音楽を形にできるバンドなのであれば、続けたくて続けられるから!


学んで知った『本音で生きなければ、鬱になる』

前身バンドの活動休止が決まってからすぐ、私はマネジメントを学びに行きました。

そこで知ったのは、本音で生きられない環境には居続けられない。
本音で生きないと鬱に繋がるということ。


みんな「本音で生きていると思っている」と思います。

でもね、いろんな経験をしているうちに、うっかり本音は隠されてしまうって知っていますか?

怖いのも、めんどくさいのも、本音ですよね。
やった方がいいとか、やらなきゃと感じるのも本音。
でもね、その裏側にある本音が、一番必要なものだったんですって。


大前提 『ダミーに騙されない』

ダミーの願いがあるって知っていますか?
本当の願いだと思っていたのに、表面に出ているだけの願いのことです。

本当の本当の願いは、その裏側に隠れています。


わかりやすいダミーはこれですかね。

「こうしなければ売れないと言われたから、○○がしたい。」


このダミーの願いに騙されるバンドマン、多いと思います。

昔からよく聞くのは
「恋愛の曲歌わなきゃ売れないよ」
「MVには女の子を出せ(特に女子高生とか制服)」
これらは私たちのジャンルではよく言われてきました。

これ、本当にそうなんだろうか?って思っている人も多かったはず。
でも、みんな騙されます。

実際に売れている曲には恋愛曲も多いのでしょう。
MVに女の子を起用したものも多いのでしょう。

では、これら以外の曲は1曲も表舞台にないのか?
→ NOですよね。


恋愛が好きで、恋愛曲を歌う人に勝てるわけがないのです。
女の子を使う理由が無いのに無理やり使うなら、作品がチグハグになります。

彼らは恋愛に対して本気だから、伝わったのだと思う。
女の子を使わなければ作品として成り立たないから、作品になった。

そういうことだと思っています。
売れたいという気持ちのために隠されてしまった本音、あるよね。


では『ダミーに隠れた、自分の願い』とは?

先ほど取り上げたダミーの願いから、本音を出してみますね。

「こうしなければ売れないと言われたから○○がやりたい。」
→ 好きじゃないけど…やらなきゃいけないんでしょ?

そう、好きじゃないのです。
この言葉を言う人たちは、やりたくないことをやっていたりします。


例えば、憧れのミュージシャンが
「この曲好きじゃないんだけど…どうせみんなこんなのがいいんでしょ?」
って辛そうな顔で提供してきたら?
そんなの。悲しくないですかね?

私なら、悲しい。

「聞いてよ!見てよ!最高なのできたよ!かっこいいだろ?」
って言われたい!

私はつくづく、ただのファンなのです。
憧れの人が嬉しそうにしているのを見て、一緒に嬉しくなりたい!


だからこそ、メンバーが自信を持って
「最高なのできたよ!」って
表に出したくて仕方ない曲を作れる環境作りを意識しました。


求める結果が出ていないなら、違う行動をしてみる

コンプリヘンド全員で試したこと。

自分自身の良いところも悪いところも開示して
相手の良いところを伝えあって
自己認識も他者認識も知るところから始めました。


ここで、全員共通していたものがありました。

人のために諦めたり妥協していたり
隠れてやるしかなかったり。

『自分を生きてこなかった過去がある』
ということ。


理想の自分自身で生きてみたまま
バンド活動や、発信をしたことがなかったのです。

ここで決まりました。

『自分を生きる』を試してみよう。
今まで試していないことなら結果を知らないものね。


みんなが選んだテーマ『自分を生きる』

私たちは
『自分を生きろ』と歌いながら
「自分自身も、怖くても自分を生きよう」
と鼓舞しながら生きています。

30年以上、無理だと思い続けてきたなら
この呪いは解くまで時間がかかるはず。

だからこそ、何度でも忘れさせないように同じテーマを掲げることにしました。

メンバー同士でも「もっとやろうよ!」って言い合ってきたし
少しでも妥協しそうになったら何度も確認しています。

本当の自分で生きられるバンドであり続けさせたいし
本当の自分で生きて良いよと、伝え続けられるマネージャーであろうと思っています。


こうしてできた、今のコンプリヘンドは

2018年の結成から5年。
メンバーみんな、自分らしさを増してきていると思います。

脱退することになったドラマーも、本当に生きたい形と合わなくなったからこそ脱退を選んでいます。
コンプリヘンドで叶えられなかった願いを、叶えてくれていたら嬉しいですよ!


ba/choの外山にーやんの場合。

にーやんは、先日のバンドミーティングで何をしたいか再確認した時
「音楽と旅に振り切る!」と宣言しています。

引っ越しをして家賃を減らしつつも、YouTubeの映像をさっと撮りやすい家作りもしました。
(家作り、メンバーでお手伝いしました!)

電車旅をもっとできないかと、限界まで旅の予定を入れています。
年々、限界まで旅してる感が増しています。

たくさんの旅に行けるよう
旅の資金を作りのために節約したり、お安いプランを探しまくっているし、夜勤明けで疲れていようが、始発から終電まで旅したり。

洋服も「本当にこれが好きか?」と、常に自問自答しながら断捨離していました。

どんどん、にーやん格好良くなっているので見てみて!


vo/gtの根本の場合。

私の夫でもあり、コンプリヘンドのvo/gtでもある根本は
前身バンドの活動休止から1年程、音楽をやめた方がいいのかと悩み続けていました。
その期間の、絶望し続けた表情の彼の姿は忘れられません。

もう一度やりたいと泣いた姿も、
外山にーやんに「一緒にバンドやりませんか?」
って声をかけに行く時の怖がる姿も忘れられません。


今の根本は、毎日ボイトレをしています。
毎日、ギターの練習をします。
毎日どんなに忙しくても5分だけでも…!と、練習時間を絶対に入れます。

毎日音楽をやれる環境にしたいからと、楽器可物件に引っ越しました。

毎日、肺活量を上げる筋トレ、ジョギングをし
毎月登山を極力入れて、体力作りをしています。

信念を忘れないようにするため
壁に目標を貼り、忘れたくない言葉を貼り
毎日声に出して読み上げています。


これら全部、ほんとに楽しそうに好きにやってる。


2人とも、ストイックに自分自身と向き合ってるのです。
こんなバンドにできて、本当によかったなぁー!
(書きながら泣いている ※カフェのすみっこ)


『あなたは、本当は、何がしたい?』

きっとこの記事に惹かれる人は
何度も、できなかった経験を通して
無理なのだと思い込んでしまっているはず。

そして、本当の自分で生きたいと思っているはず。


本音は「怖い、面倒」そんな言葉に隠れています。


怖い、面倒だと思う理由がなくなったとしたら?
やってもいいと言われたら?

「あなたは、本当は、何がしたい?」


お知らせ

コンプリヘンドが、コロナ禍でのメンバー脱退を経てからの2021年11月。
復活できるのかを挑戦した、無観客配信ワンマンライブを開催しました。

元々3人で開催予定だったワンマンライブのリベンジ!
当時見てくださったみなさま、ありがとうございました。

1年経過したこともあり、全編無料公開しております!


当時の映像では少し聞きにくかったMCを聴きやすくしたり、
全体的にライブの音もより表現したい形にリミックスしました。

映像も、スイッチングしきれなかった見せ場をうまく組み入れたりと
より見応えのある映像に編集もできました。


コンプリヘンドの2人の生き様が、しっかり形にできました。

本気で、『本音の自分を生き抜く』を貫き続けた2人の現在地を、どうぞ見てやってください。

個人的に、見どころを。
ライブはもちろんそうなのですが、ラスト1曲前のMCが泣けます

当時、スイッチャー(映像の切り替え)を担当していたにもかかわらず
号泣しながらスイッチングしていました。


最高にいい映像になるよう、全てのカメラ指示をしてくれたのは、前身バンドから助けてくれているKOMA PHOTO WORKS氏。
総合撮影監督をお願いしました。

根本のいい瞬間をずっと見抜いてくれている、プロのカメラマンです。
彼は、凄まじい瞬間を見つける天才です。


会場のWildSideTokyoも、前身バンドというか…根本が上京したての頃から見続けてくれている人が音響に入ってくれました。


この1日は、全力で関わってくれた人ばかりです。
ありがたい…!


どうぞ、見てやってください。


あぁ…なんて長文!
熱くなりすぎましたが…

見てくれたみなさまが、ひとつでも、
自分らしく生きたいと思えたならば幸いです。

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