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50代からの「やりたいことリスト」活用術!月ごとに叶えるワクワク習慣のすすめ
ここ数年、新年になると「やりたいことリスト」に関する記事や投稿を多く目にするようになった。私も例に漏れず、年明けにノートにウィッシュリストを100個、できる・できないの制限なしで自由に書き出していた時期がある。
書いている間はアドレナリンが出て、「いつ実行しよう?」と気分が盛り上がる。ところが、次に思い出すのは年末。すっかり忘れていて、「ああ、こんなの書いたっけ」と苦笑いするばかりだった。
そもそも私には、手帳をつける習慣がない。つまり、リストを作っても見返す機会がないのだ。いや、見返そうという発想すらないという、なんとも情けない状態である。
そんな私にとって「やりたいことリスト」は書いて終わりの存在だったが、昨年から少しやり方を変えてみた。
きっかけは、あるポッドキャストの番組で青木千草さんが考案した「CITTA手帳」を知ったことだ。CITTA手帳は「あなたの未来を予約する手帳」として知られている。誕生の背景には、青木さん自身のつらい経験があった。仕事が忙しく、お子さんとの約束を守れない日々が続き、悩む日々が続いていたそう。自分を見つめ直し、手帳にやりたいことを書き出したところ、少しずつ夢が叶うようになったらしい。
CITTA手帳の中で気になったのが、毎月書く「ワクワクリスト」だ。自分が「やりたい!」と思うことをすべて書き出すだけで、やる気がアップする仕組みになっている。遊びや仕事、家のことなど、どんな内容でも自由に書いてよい。「できるかな?」と悩まず、「今やりたい!」という気持ちを大切にするのがルール。さらに、日付を入れることで、やりたいことが行動として予定に組み込まれるのも魅力的な要素となっている。
私もさっそくワクワクリストを作り、月間予定表に落とし込んでみた。たったそれだけのことで、遠い未来の夢が予定となる。数日後や数週間後に実行すればあっという間に夢が叶い、気持ちがぐっと前向きになった。
50歳にもなると、若い頃とは1日の重みがまるで違う。友人が「若い子のスケジュールに合わせていたら、元気でいられるかわからない」と言っていたのを思い出す。たしかに、明日も元気でいられる保証なんてどこにもない。(もちろん、誰にでも当てはまる話だけど)
だからこそ、毎月やりたいことを書き出し、スケジュールに組み込むのは効果的だ。予定がワクワクすることだらけになって、日々が一気に楽しくなる。楽しみな予定が増えれば増えるほど、生活の満足度も上がる。そして、自然と「明日も元気でいたい」と思うようになった。
何より、楽しみがあると、「少し面倒だけど運動しておこう」「約束に遅れないよう早めに寝よう」という具合に、無理なく健康への意識も高まってくるのだ。
ちなみに、2025年1月のワクワクリストは全部で31個。そのうち、17個を20日の時点で達成している。中には、1日で一気に叶えたものもある。たとえば、「ぼたん鍋が食べたい」という願いをきっかけに、次のようなことを実現した。
ぼたん鍋が食べたい
冬を写真に収める
冬の空気を感じながら散歩する
ゆっくり外を見ながら温かいものを飲む
子どもと鍋を囲む
温泉に行く
リストを眺めながら、せっかくならと、思い切って1泊2日の旅行に出ることにしたのだ。特別な理由がないと旅に出ないタイプの私にとって、大きな変化だった。意外と行動力があるのかもしれないと、自分でも驚いている。しかも、自宅の近くにすべてを叶えられる宿が見つかり、理想的な旅となった。
どんなに身近にあっても、意識しなければ気づかないことがある。当たり前のように思えるけれど、実際に経験して初めて腑に落ちた。
「何かのタイミングを待って動く」のではなく、「ただ動きたいから動く」。目的ではなく、感情を優先すること。頭で考えるのではなく、心に従うことの大切さを実感できたのだ。
年齢を重ねると、身軽に行動することが難しくなる。育児や介護、仕事など、優先すべきことがどんどん増えていく。大人としての責任は、時に物理的な重さを感じるほどのしかかる。というのは思い込みで、自分自身が知らず知らずのうちに背負っているだけなのかもしれない。
立場を理由に行動していると、「親だから」「社会人だから」「子どもだから」と、自分に制限をかけてしまう。もちろん、そうした責任がもたらす学びや成長もある。でも、たまには自分を優先してもいいのではないだろうか。自分の気持ちに耳を傾け、願いを叶えることは、他者と共に生きる上でも大切なことだと思う。
自己犠牲の上に成り立つ行動には、必ず限界がくる。どうしても他人を優先しなければならない場面は、いずれ必ずやってくる。だからこそ、普段はもっと自分を大切にしてもいいのでは?
周りのために動くことが増える50代だからこそ、自分を大切にする時間も意識してみる。その手助けとして、月ごとの「やりたいことリスト」はおすすめの方法かもしれない。日々忙しく過ごしているアラフィフの皆さん、たまには自分のために「やりたいことリスト」を作ってみませんか?
CITTA手帳については下記をごらんください。