VRで視力が回復する!? メタバース住人何%の効果を実感? 原理や可能性まとめてみた
VRゴーグルって何となく目に悪そうな気がしてしまうんですが、実はVRChatなどメタバース住人の間では「VR生活で視力が回復した」という話をよく聞くんです。実際のところはどうなのでしょうか!? この記事では、視力が回復したメタバース住人の体験談をまとめ、実際に「何%の住人が回復したと感じているのか」アンケート結果を紹介、VRで視力が回復する「原理」や「可能性」を考察します。
※後述しますが、リスクも同時に考えられるので効果を過信しないようにしましょう。視力改善の目的で行う場合は医師に相談してください。
VRで視力が回復した!? メタバース住人の体験談
Twitterでもよく「VRで視力が回復した」という体験談が話題になります。VRユーザーの中でも、特に毎日長時間プレイするVRCatなどメタバース住人の中に「VRで視力が回復した」という方が一定数いる印象です。VRChatでもよく話題になります。
ちなみに私自身は、ほぼ毎日(週5程度)数時間VRをプレイする生活を4年間以上送っていますが、特に視力は良くも悪くもなっておらず、影響は受けていないように感じています。ちなみにプレイ時間の7割はVRChatでお喋りをしたり、イベントに参加したりして時間を過ごしています。
アンケート:12.6%が「視力上がった」
Twitterで簡易的にアンケート調査を行ったところ、半数以上(64.2%)の方が「変わらない」としている一方で、12.6%のVRユーザーが「視力が上がった」と回答していました。やはり一定数の人は視力にポジティブな効果があったと感じていることがわかりました。視力って普通は下がっていくことの方が多いものだと考えると、これは結構大きい数字と言えるかもしれません。
ただし、「視力が下がった」が23.2%と、こちらの方が数字としては多いです。意外な効果を実感した人の意見が注目されやすいというバイアスはあるかもしれません。
VRで視力が回復する原理を考察
VRゴーグルは目のすぐ前にディスプレイがあるので、直感的にはどうしても目に悪そうな気がしますよね。でも実はディスプレイ上に焦点があってる訳ではなくて、実際には左右2つのディスプレイが視差映像で見せる「立体視」により「仮想空間上の虚像」に焦点があった状態になっています。つまり、目は「遠くを見ている」状態になっています。
現代の物理現実世界では、スマホや本・PCのディスプレイなど、近くのものばかり凝視することが生活習慣になってしまう場合が多く、近視になるリスクが高くなっていると考えられます。
つまり、VRで視力が回復する原理のひとつとしては「遠くを見る」機会が増えて近視リスクが減ったからではないかという仮説は立てられそうです。VRユーザーの中でもメタバース住人でこういった効果を感じるている人がいる理由としては、気軽に仮想空間に入って「外」を出歩き、相手の顔を見て人と話したり、みんなで風景(ワールドの映像)を見たりすることが長期的な習慣となり、画面を凝視してばかりいる現代生活から開放されたから、ということは有り得るのではないでしょうか。
VRで視力回復させる研究も
VRを活用して視力回復を行うことができないかという研究も行われています。中国の研究機関「アドバンスド・イノベーションセンター」が発表したレポートによると、一定条件下のVRゴーグルの使用により、実際に子どもの視力が向上する場合があったそうです。
(当たり前だけど) リスクもあるので過信は禁物
ただし、もともと視力リスクの低い生活をしていた人にとっては、VRによるポジティブな効果は少ないと考えられますし、使い方によってはネガティブな効果も当然ありえます。当たり前ですが「誰でもVRをプレイすれば視力が回復する」とは考えない方が良さそうです。言うまでもないですが、効果を過信はしないようにしましょう。視力改善の目的で行う場合は医師に相談してください。
リスクとしては、慣れていない初心者の方がVRゴーグルを被ると短時間でも目が疲れてしまうことがあります。初心者でなくても、光の刺激の強い映像ばかり見たり、FPSが下がっている状況でプレイすると目が疲れてしまうことがあります。また、成長段階の子供の場合斜視になるリスクがあるという説もあります。
眼鏡ナシでプレイできるVRゴーグルも
HTC VIVEの最新VRゴーグル「XR Elite」では左右のレンズにダイヤルで焦点距離を微調整できる機能が付いていて、視力の程度にもよりますが「眼鏡ナシ」で利用できるようになっています。今後より多くの人がVRを気軽に体験しやすくなっていくといいですね。
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