ドラマ「アシガール」を改めて見て、思ったこと(その2)。
ドラマ「アシガール」の唯と若君の愛情表現は、正反対です。
主人公・唯は、人を愛する時、シンプルになります。葛藤もなくはないですが、彼女の愛情表現は直接的です。
しかし、若君は人を愛する時、とても複雑になります。彼は唯を愛するがゆえに、本心とは異なる言動を何度も見せます。
このドラマでは、唯と若君を通じて現代と戦国時代を対比するだけでなく、愛する人を想う人間の姿を対比させています。
つまり、「愛し方」の対比が行われているのではないかと思います。
人が人を愛する時、唯のようにシンプルになるのだろうか。それとも、若君のように複雑になるのだろうか。私はこのドラマを見ながら、どちらが正解なのだろうと考え、少し混乱してしまいました。
しかし、正解などないのだと気づきました。
唯と若君に、2人の「愛し方」に、優劣はありません(好みはあると思いますが)。
どちらも愛する人を想う人間の姿です。どちらも同じように尊いのです。
2人の「愛し方」は、変化することなくそのままの状態で、この世界に並立できるものなのです。
私は、唯の「愛し方」が幼稚で風情がないと嘲笑されるのも嫌ですし、若君の「愛し方」が古くさいと切り捨てられるのも嫌です。
どちらの「愛し方」も、尊いものとして大切に思われる世の中であってほしいと願うばかりです。
今日は以上です。
お読みくださり、ありがとうございました。