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同じ思いの仲間を可視化する

久々の投稿です。

以前の投稿でカーリングについて書きました。

北京五輪では日本代表チームが銀メダルを獲得するという快挙を成し遂げ、前大会の銅に続き、2大会連続のメダル獲得でした。

大健闘したロコソラーレのメンバーによる、凱旋報告などでメディアに取り上げられ、報告会イベントも一息ついたような感じですね。

そういった報告に触れていて思った事や、気付いた事を書きます。

選手たちが帰国後に言っている事の中で、印象的なことは
4年前と違って「観る人の目も肥えた」
と言っている事です。


確かに JCA 日本カーリング協会による広報活動や、トップレベルの選手のYoutubeチャンネルによる活動が、今回の大会で実を結んだ感はあります。

今回の北京五輪に絡んだ JCA の活動や取り組みは、一つの成功事例としてメディアにも取り上げられ、注目もされています。
「カーリング沼へようこそ!」と題した企画は、大会の約2週間前から表面化し、大会に向けて盛り上がる世間の機運に乗り、尚且つ、カーリング沼に集うファンに向けて燃料を投下する事に成功したと言えるでしょう。

こういった取り組みが先述の
「観る人の目も肥えた」
という率直な感想に繋がっていると思います。

このような活動はまだこれからも続けられ、現在も継続中です。
又、このような活動が、カーリングと言う競技の発展に向けて、良い効果を発揮していくとの期待も高まっていると思います。

本当に「観る人の目も肥えた」のか

そしてそのような目の肥えたファンが増えたのか?
これは分かりません。今だけの瞬間的なものかもしれません。
一つだけ確かな事は

ファンが集える場が増えた

という事でしょう。
カーリングのファンには色んな類型があると思います。

・カーリングという競技に注目し、関心を抱き、自分で情報を収集し、海外の試合動画を漁り、趣味として観戦していた人。

・4年に一度だけ、カーリングに熱くなり、選手たちの個性的なキャラクタにほっこりし、エンタメとして楽しんでいた人。

・実際に競技に参加し、ゲームを体験した人。

・カーラーの人間としての魅力を掘り下げ、その人となりや人生観に共感していた人。

このように、カーリングには様々な形のファンがいます。そういった広く薄く散らばっていたファンが一堂に会する場がバーチャルに出現し、そこで交流が行われ、ファンがファンの存在を認知した事。

そして、そのファンの存在を選手たちも知る事になり、その輪の中に積極的に入ってきた事。これが、この2か月ほどの間に起きてきたわけですが、これは一言で言えば

ファンが可視化された

となると思います。
その意味で言えば、目の肥えたファンが増えたかどうかは分かりませんが、ファンの存在が認知できるようになったということであり、既にいたファンを掘り起こしたと言えるので、これは 発見した という事になるでしょう。

これは他の分野でも応用できるのではないでしょうか。
何かの運動を活発化させようとしたり、ビジネスで自社の商品を宣伝しようとしたり。
新たに開拓するという発想になり勝ちですが、もしかしたら気付いていないだけで、本当はそこに既にあるのかもしれません。
これからは、ファンを発見するという発想を持ってもいいのではないかと思います。そしてそこに栄養を補給する。

そこにある鉱脈を掘り出せば、その埋蔵量はそれほど問題ではないかもしれません。そこに鉱脈があるという事実が、周囲の関心を集め、同じ思いを持った仲間が集まってくる。

大量生産や大量消費の時代はとっくの昔の話ですね。
中央集権的運動や活動も、これほど個人の交流が増えた時代には合いません。
広く薄く存在している個を、草の根的ネットワークで自律分散的に構築する。
そういう時代になっているという事でしょう。


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