もっと早くにやればよかった!2年前に出会った「ふりかえり」は前向きに生きるために欠かせないエネルギーになった話
「ふりかえりって、できなかった自分を責めるみたいでなんだか嫌だなぁ」
「過去を見てそんなに何か変わるだろうか?」
「そもそもちゃんとやれるだろうか、ハードルが高いんだよな」
これは数年前にわたし自身が持っていた「ふりかえり」を勧められた際の感情です。ふりかえりに出会ってから約2年ほど経ったいまはどうでしょうか。
いまでは、ふりかえりは仕事がうまくいかず落ち込んでいた時期を救ってくれただけでなく、マネージャー不在のチームが前向きに変化を乗り越え成長するための重要な役割を果たしてくれています。
ふりかえりは気軽に楽しくやっていいし、「こうでなければいけない」なんて存在ではありませんでした。むしろ今日の自分たちをねぎらい、明日をがんばるための活力のもとになれると今は確信しています。
もっと早く知りたかった・・!と思う程のパワーを持っているふりかえりについて、わたしなりの目線で記事を書いてみました。
ふりかえりは気軽にやればいい
冒頭で書きましたが、ふりかえりってなんだかハードルが高いとか、反省するために見えて気分が重苦しくなることはないですか?
ポジティブなことを3分以内に10個書き出してみるポジティブふりかえりからはじめてみた
わたしが一番最初に出会ったふりかえりは、毎日3分以内で付箋に10個ポジティブなことを書き出すことでした。「え?そんな程度のこと?」「それってふりかえりって呼んでいいの?」と思いますよね。
少なくともわたしは思いました。
さて少し本題からずれますが、なぜこのふりかえりから始めたのかをちょっとだけ共有します。
わたしがふりかえりに出会ったのは、社内のスクラムマスターであるえーちゃんに1on1をやってもらうことになったことがきっかけでした。当時のわたしは、転職してたった数か月で起こっているあらゆる変化に感情も実力もついていかず、そこそこやばいメンタルでした(笑)
そんな時に「僕でよければ1on1しましょうか?」と声をかけてもらったのです。
※えーちゃんは、2019年からビジネス職の新卒ふりかえり研修も担当してくれています。
1on1をはじめて少しした頃、「まずは毎日ふせんに3分以内に10個のポジティブなことを書き出すふりかえりをやってみましょうか」と提案されました。
当時のわたしは、何でもかんでもちゃんとしなければならないという思い込みに縛られていました。その場で「え?それってふりかえりっていうの?これをやればいいの?ほんとに?」なんて言った記憶があります。
まずはうまくいかなかったことも、ポジティブな視点を見つけてみる
ですが、今日1日あったポジティブなことを10個書き出す。たったこれだけのことが結構難しいのです。意外と6個くらいで手が止まる人が多いはずです。「そんなにポジティブな側面なんてなくない?」という状態から始まりました。
その際に教えてもらったのがNorm Kerthの最優先指令です。
※出典はProject Retrospectives: A Handbook for Team Reviewsに記載されているKerth’s Prime Directiveを翻訳したものとのことです
そこからは、うまくいかなかったことも最善を尽くしたと信じることにして、よかった側面を挙げることから始めました。また「朝いつもより30分早く起きた」だけのことを「早起きできた自分がえらい」と書き出してポジティブ側面を見つける練習を1カ月くらい毎日やってみることにしたのです。
そうすると少しずつ「自分なんて」という感情が薄れ、1カ月前の自分よりも随分と楽しくなったように感じたことを覚えています。
今日のできごとからポジティブな側面をふりかえるというたった3分の作業で、自分が前向きに楽しくなれることに、当時のわたしはすごく驚いたことを覚えています。
ふりかえりは小さな塊で取り組み、記録を見返すと前向きになれる
ふりかえりのハードルが高いと感じる理由に、3カ月とか半年くらいの大きな単位でふりかえろうとしていることも要因にあると思います。
わたし自身があまりふりかえりが好きでなかった理由も、前職のセールス時代の半期ごとのふりかえりにありました。半年の間に起きた出来事を細かく思い出せるわけでもなく、数値を眺めながら毎回毎回苦行だなぁと思っていました。
1日、1週間、1カ月、3カ月、半年といくつかの粒度の区切りでふりかえりをおこなうことで思い出せないという苦行から解放される上、ふりかえりの精度もあがります。
また、それぞれの粒度ごとのふりかえり記録を見返してみると、過去の自分が自分自身を励ましてくれたりします。
わたしもつい先日、「あぁ、あの時の苦労したことが、いまの自分の仕事を支えてくれていたのか」と過去の自分を少し褒めてあげたくなり、支えてくれた人への感謝も浮かんできます。
ふりかえりは仕事だけではなく、自分の人生ごと扱っていい
毎日のポジティブふりかえりからはじまった私のふりかえりは、少しずつ形は変えているものの4月で2年を迎えます。
ここまで続けてきた理由の1つに、自分の個人的な事象もふりかえりに含めたことです。これによって自分自身が仕事でうまくいかないときに、自分をコントロールする手段が格段に増えたと思います。
これまでは「仕事に関係ないことをふりかえりに含めてはいけない」とどこかで思い込んでいたのだと思います。
次回予告 ふりかえりは未来に踏み出すアウトプットにつながるパワーを持っている
以上、わたし自身のふりかえりとの出会いについてでした!
ふりかえりを極めている人目線ではまだまだかもしれませんが、自分のために取り組んだふりかえりが思わぬパワーを発揮したので書いてみました。
ふりかえりが持つパワーについてはもう1つテーマがあります。
次回はわたしの所属するコーポレートチームの週次イベントについて紹介したいと思います。ふりかえりとその他のチームイベントのルーティンを意図を持って結びつけることで、健全なチーム運営とコミット力の向上を目指している話をなるべくオープンにご紹介する予定です!
以上最後までお読みくださって、ありがとうございました!