イベント登壇のプロポーザルを書くことの効用について、初心者なりに感じたことを整理してみた
さきほど、Women In Agile in Tokyo 2025にプロポーザルを提出してみました!
昨年はスクラムフェス金沢と仙台にプロポーザルを提出し、仙台の方で登壇させていただきました。こういった自分の経験をアウトプットすることはあまり得意ではないのですが、それでも私自身がまたプロポーザルを書いてみたことで感じた効用について整理してみました。
なお、初めてプロポーザルを自分の意思で提出した時の心境は下記のnoteで語っています。今回は少し違う目線で書いてみます。
毎度のことで、提出しただけで採択されるかは全くわかりません。あえて採択前にこういったnoteを書いているのは、書くことそのものの効用がとても大きいからです。
というわけで、本題に入っていきます。
伝えるべき情報に絞り込む苦しみはつきまとうけれども、自分も気づいていなかった大事なことに気づくきっかけになる
イベントでお話できる時間は20分もしくは45分です。私たちのことをまるで知らない方に、この時間で数ヶ月〜年単位の取り組みを伝える上では、伝えたい情報を絞らないといけません。
そんな時に役に立つのが、Learning Outcomeです。先にLearning Outcomeを書き出し、そのLearning Outcomeを伝えられる Outlineを書き出すようにしています。
私はまだ下手くそなので、その過程で「あれ・・・伝えたいことって、この話じゃないことに気づいちゃったな」とか言いながらLearning Outcome自体を書き直してみたりしています。
ですがその過程で自分が言語化しきれていなかったことが、急に言語化されてスッキリする瞬間に出会えたりします。
そしてどれも自分にとっては大事な出来事ですが、その中でキーとなったものは何かを自分に問いかけ続けることで、数十分のセッションで伝えられる情報に絞り込んでいきます。
キーとなったものに絞ることは、他の人が取り入れる際の「再現性」にもつながりますので大事なプロセスだと思います。
(とか言いながら、結構膨大な情報量になっています)
自分の取り組みが偶然の産物か、狙って得られた成果なのかを整理する機会になる
先ほど「再現性」に触れましたが、カンファレンスやイベント登壇の場合、聞いてくれた人になにかを持ち帰ってもらって、その先で活かしてもらえることが基本的には期待されるんじゃないかと思っています。
この場合、基本的には取り組みに「再現性がある」ことが求められるのかなぁと考えています。そして「再現性がある」ということは、偶然やってみたらなんかうまくいってしまったことよりも、今起こっている(もしくはこれから発生する)この問題に対して狙って策を打って実際の結果がどうだったか?という取り組みの方により価値があるのではないかと思います。
前回提出したプロポーザルでは、あまり意識したポイントではなかったですが、今回はその辺りを意識してみました。これを意識したことで、自分にとっての再現性のあるものは何かという引き出しも増えたような気がしています。
もちろん、偶然の産物は意味がないわけではなく、「あの時なんとなくやっていたことは、この理論にマッチしたアクションだったんだな」と整理することで再現性を持つこともできるので価値がないとは違います。
関係者へ感謝の気持ちを思い出すきっかけになる
私は基本的に自分の取り組みについてしかプロポーザルを書いていないので、プロポーザルを書く=取り組みについてずっとふりかえりをしている状態です。
そうするとこんな感情がたくさん出てきます。
「あの時、あの人に悩みを相談してアドバイスもらったなぁ」
「あの提案、すごい前向きに受け止めて盛り上げてくれたなぁ」
「あの人の前向きな姿勢にめちゃくちゃ救われたなぁ」
「うちのチームって相互に尊重しあう空気感が本当に尊い」
こういう気持ちが湧き上がってくると、シンプルに今の仕事に対するマインドにもプラスにつながり、いいことしかありません。
今回個人的には、自分の大事にしている価値観の再確認ができたことはとても大きいと感じます。
仲間が増える
プロポーザルを書くと、普段の発信とは少し異なる仲間が生まれるなという感覚を持っています。いくつか感じているので、少し紹介させてください。
まず共同で提出できるので、誰かを誘うことができます。今回はダメ元で同僚を誘ってみたら、ふたつ返事で相乗りしてくれてすごい嬉しかったです。元々は自分が誘われる側だったのですが、誘って受け入れられるってこんなに嬉しいのか!という気持ちになりました。
次にプロポーザルを提出した段階で、周囲の人が反応をしてくれることがあります。わたしは初めて提出した際に、何人かの方にポジティブな反応をいただけて、それをきっかけに個別で連絡をとらせていただく関係になった方がいます。これは勇気をだしてやってみなかったらできなかった繋がりでした。
ちょっと仲間とは異なりますが、普段のnoteの発信は比較的身近な人を中心にスキを押してくれますが、プロポーザルの場合は完全に見ず知らずな方も中身を見て聞きたいと思ったらlikeを押してくれます。
それによって、自分が「もしかしたら普通すぎることプロポーザルにしてるのかなぁ」という気持ちから、「誰かの参考にはなるかもしれない」という感情を持つことができます。
登壇が叶ってlikeを押してくれた方にお会いできたりしたら、それはまた嬉しいものです。
もちろん大外しして、誰にも共感されないプロポーザルになっている可能性もあるので、その時はその時…ですね。
以上、個人的にプロポーザルを書いてみることの効用を整理してみた話でした。
いつか、社外の人と「一緒にプロポーザル書こうよ」という話ができるような取り組みもできたら楽しいだろうなぁというお気持ちを添えて、今日は終わろうと思います。