「会社=イエism」って、とっくに滅んだと思ってたよ
たまたま流れてきた記事だが、読んでみて戦慄してしまった。
このアカウントは美容系のアフィリエイトを目的としていると思われるので、インプレッションを稼ぎにいくのは当然だと思う。その面である程度可燃性の内容としなければならないのはわかる。
しかし、この記事からは、彼女が心の底からそう思っているのが感じられる。
普通の人は、バイトで8回シフトに入ったくらいで社長に手紙を出したりしない。その面から「天然」なのだとわかる。もしこれがインプ狙いの行為だとしたら人間としてかなり劣等と言わねばならず、天然であれと祈るばかりである。
彼女は文章の中で、タイミーの扱いに対して不満を抱いている。
不満の対象はタイミーでエントリーしてきた人物への待遇ではなく、対応の悪さであり、その扱いの軽さである。
文中ではタイミーさん(本人使用)が社員にひどい言葉を言われたからと憤り、明日も一緒に働けると思っていたタイミーさんがキャンセルされたことで怒りが抑えられなくなり、ライト・ア・レター・アタックを敢行している。
別のシーンでは、所定の仕事が終わったタイミーさんが別の部門に連れていかれることに対し「奴隷ですか?」と感じている。感性があまりにも豊かと言うほかない。
彼女が求めているのは、「職場環境の改善」だと言う。
これを聞いて、違和感を持つ人は多いのではないだろうか?
今週は、もう一つ引っかかる事件があった。LINEヤフーの完全リモートワーク撤廃事件だ。
これまで完全リモートワークだった社員は、原則週1回の出社を求められることになった。これはほぼ強制だろう。
会社の方針なんだから仕方がない。そんなもん従えやこのシャバ僧が。で、済む話なのだが、4年前にLY社はこんなことを言っていたものだから話が拗れてしまっている。
この甘言を信じて入社した人からすれば、いきなりハシゴを外されたようなものであり、「そりゃねえだろ!!詐欺じゃねえか!」と叫びたくなるのもわからないでもない。完全リモワを信じて本社から遠く離れた場所に住宅をローンで建てたとしたら目も当てられない事態だ。(まあ週一の長距離通勤くらいどうとでもなるとは思う。通勤手当は出るんだろうし。)
もちろん、言論の掃き溜めであるX上では賛否両論が繰り広げられていた。我らが田端信太郎氏は持ち前のストロングさを遺憾無く発揮しており、OBのくせにこの言いようである。
しかし、社員は会社の方針に従わなければならず、基本的に転勤でもなんでも受け入れなければならない。その代わり、強固な身分保証を得ているのだから完全にトレードオフの関係にある。文句を言うのは基本的に厚かましい行為だろう。
お手紙タイミーさんと、LINEヤフーの社員。共通するのは、会社へ当然のごとく依存し、要求する姿だ。
その姿は、ニュースの向こう側ではなく、われわれの身近なところでも簡単に見ることができる。
本当に?
そう思ったあなたは、まず鏡を見てみよう。
話はそこからだ。
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戦後の日本は、会社を「イエ」として認識していた節がある。
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