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#40 社会問題を外野から優雅に見下ろす選択

先日、衝撃的な記事を日経新聞社がアップしていた。

簡単に説明すると、106万円の壁を超えると手取りが減少する逆転現象への対策として、企業が労使折半の比率を1:9とし、労働者の手取り減少分を企業が穴埋めするというものだ。

日本は深刻な働き手の不足に悩まされており、解決策としていわゆる「年収の壁」の手前で滞留している労働力を解放しようとしている。

https://www.mhlw.go.jp/content/001265287.pdf

それ自体は理解できる話ではあるが、収入と社会保険・各種税金にかかる制度が複雑すぎてとてもわかりづらくなっている。

また、そこには「労働者と会社」という民間同士の関係性も絡んできて、とても落とし所など見当たらない。

僕たちはいま、長年放置した何がどこに繋がっているかわからない埃にまみれたデスク下の配線を前にしたような、絶望的な気持ちになっている。いや、絶望的な気持ちになっているのは官僚だろうか。


社会保障と働き方、そして税金の話になると、いつも悪者探しになってしまう。

そんなことしても誰も幸せにならないのだからやめたらいいのだけど、人は犯人探しが大好きで、原因が判明しないと気持ち悪くなる習性に勝てない。

この問題が話題になるとき、2つの悪者が吊し上げられると感じている。それは今年行われた自由民主党総裁選挙、衆議院議員選挙でも浮き彫りになっていた。

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