
銘柄分析:ドリームアーツ(4)
パートナー戦略について
ドリームアーツは2024年に今後の成長戦略の一環として「パートナー戦略」というものを打ち出した。これは、今後ドリームアーツが飛躍的に成長する大きなきっかけになってくるかもしれないし、近い将来にもカタリストとして注目される可能性もあるので非常に重要なポイントとして注目している。

パートナー戦略にはいくつか目的があるようだが、おそらくポイントは顧客数を大きく増やして成長を加速するために外部の力を「てこ」として使っていこうということであろう。SmartDBの導入顧客数を今後大きく増やしていくうえで顧客の導入検討や導入作業をサポートするための社内リソースが不足するかもしれないという点が課題になりうるのでそのための対策という意味もありそうだ。
下表にあるようにパートナーには4種類の種別がある。

「クラウドソーシング」はSmartDBを使える人を顧客企業に派遣する際の派遣元になるパートナー。
「クラウドインテグレーション」はSIerが想定されており、ERP等との接続など非IT人材には難易度の高い作業を支援してくれるパートナー。
「ソリューションプロバイディング」は特定の業界に特化している会社でその業界用のSmartDBテンプレートを販売していくようなことが想定されているらしい。
「セールスパートナー」は案件を持ってきてくれる販売代理店的なイメージのパートナー。
ドリームアーツとしては、特にセールスパートナー、クラウドソーシング、クラウドインテグレーションに力をいれていくらしい。
2024年9月10日に富士ソフトがパートナープログラムに参画したことが開示されている。富士ソフトは時価総額6,500億円(2024/1/10時点)、売上高約3,000億円(前期実績)の大企業であり、広いネットワークと多くのスタッフを持っているだろうから今後力強いサポートが期待できそうだ。なお、富士ソフトといえば足元でKKRとベインによるTOB合戦が話題だがまあ現場の営業レベルには直接的影響は無いだろう。
https://pdf.irpocket.com/C4811/I7Sq/qBAb/hM8Z.pdf
なお、3Q時点では以下の企業がパートナーとして挙げられている。

SmartDB資格認定制度
ドリームアーツでは2023年2月からSmartDBの認定資格制度を作り、SmartDBを使える人材の創出を加速しようとしている。この認定制度はもともと顧客企業からの要望もあったそうで、社内でSmartDBを使えるスタッフの評価に使いたいのでということだったらしい。資格認定制度は2024年から本格化し、資格保有者数は直近ではすでに1,500人に達しており、そのうち77%は非IT人材ということだそうだ。さらに来年は3,000人、2026年には1万人になることを想定しているらしい。これだけの外部人材がSmartDBを使いこなせるようになってくると相当なネットワーク効果が期待できそうだ。また例えばこの資格を取得した社員がその会社から別の会社に転職すると移った会社でもSmartDBを使いたい・導入したいというようなことも起こるようになるかもしれない。

パートナープログラムの内容については下記の動画を見ていただくと概ね理解できると思うので時間のある方はぜひ見てほしい。
以上